テクノロジーで「クマを越える」―Bear-Tech Solutionコンテスト表彰セレモニーを開催

 近年、私たちの生活圏において、クマの出没はかつてないほど深刻な社会問題となっています。本県でも電気柵や爆竹、罠の設置など懸命な対策を続けていますが、これまでの手法だけでは太刀打ちできない状況が続いています。こうした危機的状況の中、「大学らしいアプローチで現状を打破し、安心・安全な生活を取り戻したい」という、福田学長の強いリーダーシップのもと立ち上がったのが本プロジェクトです。

 本学には既に、木材高度加工研究所・野田准教授による『動物用忌避杭』、知能メカトロニクス学科・齋藤敬教授による『クマ対策ロボ』、情報工学科・森田教授による『クマ検知システム』などの実践の蓄積があります。本プロジェクトの目的は、こうした本学の知的財産や、AI・IoT・新素材といった最先端テクノロジーをさらに結集させ、クマを単に恐れるのではなく、データと技術で『超える』ソリューションを見出すことにあります。

 本コンテストで提案されたアイデアは、データ解析からAI予測、非殺傷の撃退装置、さらにはスマートデバイス向けアプリなど多岐にわたり、合計41件の応募がありました。審査では、独創性や技術的な新規性・実効性はもちろんのこと、人々の安心感をどれだけ高められるかという点も重視し、最優秀賞1件、優秀賞3件、技術奨励賞9件を決定いたしました。今後、優れたれたアイデアについては、具体的な社会実装へ繋げるための実践的な共同研究として実行します。科学と知恵を融合・結集し、地域の皆様の安心・安全な生活を確保するため、持続可能で効果的なクマ対策を確立します。

「Bear-Tech Solution コンテスト」応募概要

最優秀賞

『アルマジロに倣う熊対策』 生物生産科学科 曽根千晴 助教
 生体模倣(バイオミミクリー)の視点を取り入れた、今までにない革新的なアプローチ。生物の進化に学ぶその発想の鋭さが高い評価を得ました。
 

優秀賞

『熱カメラとAIの画像処理による熊検出システム&ToFセンサと3Dホログラムによる熊撃退システム』
 システム科学技術研究科 安田宏大、梶田竜希
 知能メカトロニクス学科 高山正和 准教授、岡本洋 教授、大川透 客員研究員
 高度な画像処理と3Dホログラムを組み合わせた非殺傷かつ確実な検知・撃退の両立を実現したシステム。
 

『光ファイバー神経網による環境の知覚化』
 機械工学科 合谷賢治 助教
 システム科学技術研究科 石田岳土、松下侑馬
 大地そのものに「神経」を張り巡らすかのように、光ファイバーで環境をモニタリングする壮大な技術提案。
 


『秋田犬に変装した自律型4足歩行ロボット 名称:MATAGIロイド「ハッチャン」』
 地域連携・研究推進チーム 吉田政幸、加賀谷武、田村誠 
 秋田の象徴である秋田犬をモチーフにしつつ、中身は最新鋭の自律走行技術。心理的な安心感と実効性を兼ね備えたユニークなロボットです。
 

表彰セレモニーの様子

 秋田県立大学は、これからも最先端の「知」をもって、地域課題の最前線に挑み続けます。
 
 ■ 主なメディア掲載一覧(順不同)
 大学生の発想×最新技術でクマ対策!企業との共同研究などで実用化と社会貢献を目指す(ABS秋田放送)
 県立大がクマ対策でアイデアコンテスト アルマジロ型の防御カバーなどユニークな提案(AAB秋田朝日放送)
 秋田県立大学がクマ対策でコンテスト 最優秀はアルマジロに倣う防具(日本経済新聞)
 ※その他、多くのメディアに取材いただきました。
  AKT秋田放送/秋田魁新報社/読売新聞/朝日新聞/河北新報