日本酒醸造「究プロジェクト」が仕込みに入りました!


 「究」プロジェクトは、生物資源科学部の学生が主体となり、「日本酒離れが進む若者にも飲みやすい日本酒造り」をコンセプトに、酒米の収穫から醸造まで一連の工程に挑戦する日本酒醸造プロジェクトで、学生自身が発案・設計し、秋田市土崎の酒造会社である株式会社那波商店の協力のもと、フルーティーで飲みやすい純米吟醸酒「究(きわむ)」を製造・販売しています。

 同プロジェクトの酒造りは、アグリイノベーション教育研究センターの圃場で栽培・収穫された酒米「秋田酒こまち」、研究室で学生自身が分離したオリジナル酵母、さらには本学と秋田今野商店とで共同開発した麹菌「吟味(ぎんあじ)」を使用するなど、全ての原材料に秋田県立大学産を使用し酒造りを行っている点や、ラベルデザインまで全て学生自身が手掛けるのが大きな特徴です。

 11月23日(土)、究プロジェクトのメンバー5人といつでも青春キャンパス・シニア大学生の渡辺謙吉さん(70歳)が参加し、日本酒造りの根幹となる「酒母づくり」を行いました。健全な酵母を培養し、力強い醪(もろみ)を育むための大切な作業で、杜氏や蔵人の皆さんのサポートのもと、細心の注意を払いながら、酒造りの基礎を固めました。

 なお、今年は、蔵にいる天然の乳酸菌の力で乳酸を生成させ酸性にする生酛系の製法による「酒母づくり」に挑戦します。那波商店によると、生酛系は、雑菌を排除するための酸味は、蔵の中に自然にいる乳酸菌が働き、時間をかけて生成されます。この天然の乳酸菌を待つ期間が長いため、手間と時間がかかりますが、複雑で奥行きのある味わいにつながるそうです。

 午前中は、蒸し上がった酒米を運搬し、固まりがない状態までに手でほぐすとともに、酵母や微生物の死滅を防ぐため、素早く均一に適温(通常 5~8℃程度)まで冷ます作業、さらには、酒母タンクに冷ました蒸米を投入するところまで行いました。午後からは、電動ドリルを用いて、蒸米、麹、仕込み水を強力に攪拌し、丁寧に「摺りつぶす」作業を実施しました。これにより、成分の偏りをなくし、酵母が活発に活動できる清潔で均一な酒母環境を迅速につくり上げることができます。タンク底の強い抵抗がある材料を長時間にわたり電動ドリルで攪拌し続ける作業は、想像以上の重労働でしたが、学生たちはドリルを全身で支え、強い力を込めて作業をやりきりました。学生の想いが詰まった酒母が、ここから約2週間〜1ヶ月かけてじっくりと育まれていきます。

究プロジェクトのコメント

 若者の日本酒離れが進んでいると言われます。だったら、若者世代が楽しめるような、気軽に手に取ってもらえるような日本酒を自分たちでつくろうと活動しています。今年醸すお酒も、若者に選んでもらえるように、華やかな香りを楽しめる、すっきりとしたフルーティーで飲みやすい日本酒を目指しています!

酒母仕込み(11月23日 8:30~10:30)


酒米の運搬


アグリイノベーション教育研究センターで栽培・収穫


酒米をほぐして放冷


麹、仕込み水に酒米を投入


温度管理が酒母づくりでは重要


原料の均一化


お米が水を含む前の状況

櫂入れ(11月23日 13:30~15:00) 


秋田流生酛仕込みによる


酒母タンク内で電動ドリルにより攪拌し摺りつぶす


清潔で均一な状態の酒母環境をつくることが可能


杜氏が目を光らせて確認


シニア大学生の渡辺謙吉さん(70歳)


蔵の代表的な銀鱗は淡麗旨口


30分経過後


70分経過後、ペースト状に!

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