全国高校生建築提案コンテスト2025審査結果発表

 この度は「秋田県立大学 全国高校生建築提案コンテスト2025」にご参加いただき、誠にありがとうございました。 ご応募いただいた全ての作品に対し、関係者・審査員一同、心より感謝を申し上げます。皆様から寄せられた多くの素晴らしい作品の中から、厳正なる審査の結果、受賞作品が決定いたしました。 つきましては、下記の通り結果を発表させていただきます。

審査結果

※各同賞内は、作品受付順です。

最優秀賞(1点)

「古民家生活の四則演算ーたす、ひく、かける、わるー」
成田 さわ
(仙台高等専門学校)
 

優秀賞(2点)

「AKITA HERITAGE CENTER」
森岡 陽
(渋谷教育学園幕張高等学校)

「丸の内周辺の公共空間の空間特性と生物多様性を取り込む試み」
中川 澄海
(東京科学大学附属科学技術高等学校)
 

佳作(6点)

「こきゅう」
柴田 実音、松浦 美月(豊田工業高等専門学校)

「雨音のライブラリー」
北山 このこ(神奈川県立相模原中等教育学校)
 
「畳でつながる本と人の環」
大谷 明日夢、阿部 海流、大久保 怜音、大峠 杏輔、大野 輝
(大阪府立今宮工科高等学校)
 
「日本のお米をどこでも身近に OKOME ミュージアム」
本田 莉子(ドルトン東京学園)
 
「KOMEBLDG」
森 梨紗(愛知県立一宮工科高等学校)

 
「地域及び日本の特徴のある音を残す試み」
早川 真帆(東京科学大学附属科学技術高等学校)

作品イメージはこちら(PDF・2,763KB)からご覧いただけます。

奨励賞(8点)

「寿司オケ  寿司も歌も心ゆくまで  寿司×カラオケという伝統日本と近代日本の奇跡のコラボレーション」
津嘉山 樹里(東京都立葛西工科高等学校)

「集う人 集く虫」
杉山 元士(静岡県立科学技術高等学校)

「TAKE ROOT -竹で根づく建築-」
酒井 健(静岡県立科学技術高等学校)

「つなぎのかたち 〜和紙でおりなす、人と時を結ぶ空間〜」
宮﨑 彩寧(明石工業高等専門学校)

 
「かわ結び しまあんと 四万十の素材が未来の風景になる」
増野 夏妃、森 彩寧(呉工業高等専門学校)
 
「つなぐ あそびば ーこどもが育む伝統のかたちー」
寺崎 彰之介(熊本県立球磨工業高等学校)
 
「Made with Local 畳で結う和する地域拠点」
吉田 颯汰、秋山 悠月、浅井 優太、岸端 里季、清水 涼介、中村 龍希
(静岡県立島田工業高等学校)
 
「Re:NAGAYA〜長屋からはじまる定住〜」
角谷 紗彩(秋田県立由利工業高等学校)


作品イメージはこちら(PDF・2,003KB)からご覧いただけます。

※なお、奨励賞については副賞、記念品はなく、賞状のみの授与となりますのでご了承ください。

【審査会の様子】


応募状況

■応募総数:105点
■応募高校数:49校(24都道府県)

総評

 
高校生の皆さんが自由な発想で描く“未来の建築像”について提案を募ってきた全国高校生建築提案コンテストも、今回で第19回目を迎える運びとなりました。本年度は「MADE in JAPAN -日本の資源や文化を活かした建築-」というテーマのもと、全国24都道府県49校より105点(プレゼンボードフォーマット:100点、論文フォーマット:5点)の応募がありました。
 今年度テーマの「MADE in JAPAN」は、日本の資源、気候風土、暮らしの知恵、そして地域に息づく文化など、幅広い解釈を許容するキーワードです。例えば、国産材や石・竹・和紙・畳といった素材の扱い方、四季に応じた住まい方の工夫、地域共助の精神、さらに歴史が培ってきた文化的背景など、多くの視点から建築を発想することができます。応募作品には、日本の伝統的な素材を現代的な技術と組み合わせ、地域産業の再生や資源循環に配慮した提案、また、地域固有の文化、風景を丁寧に読み取り、そこに暮らす人々の営みを大切にする提案など、実に多彩な着眼点が見られました。さらに、近年の社会課題である人口減少、食糧問題、災害への備え、地域の衰退などを踏まえ、未来志向の仕組みとして「MADE in JAPAN」を位置づけた作品もあり、審査員一同大いに感心させられました。一方で、用いた素材や文化的モチーフが単なる装飾的要素に留まり、建築としての必然性に結びついていない提案も散見されました。テーマの背景として、本来の意味や歴史的経緯、地域性をより掘り下げることで、建築的な説得力や空間の奥行きが一層増すだろうと感じます。
 高校生の皆さんが日々触れている日本の暮らしや風景には、小さな気づきの中にも建築的なヒントが多く潜んでいます。それらを自分なりに読み解き、未来の建築・都市の姿へと展開する過程こそが、皆さんの想像力を育みます。応募作品には、そのような姿勢がよく現れたものが多く、高校生ならではの鋭い感性と、社会の未来を真摯に考えるまなざしを感じることができました。
 最後になりますが、今回ご応募いただいた高校生の皆さん、そしてご指導やご協力を賜りました先生方に心より感謝申し上げます。これを契機として、皆さんの豊かな発想力と若いパワーが、日本の資源や文化の価値を再発見し、新たな建築空間の創造につながることを期待いたします。

  秋田県立大学 全国高校生建築提案コンテスト選考委員会       
システム科学技術学部建築環境システム学科 学科長 菅野秀人
 

賞状・記念品等の送付について

入賞者の皆さまには賞状および副賞を、また応募者全員には記念品を、令和8年1月下旬頃に発送する予定です。
※天候や配送状況等により、発送が遅れる場合がございます。あらかじめご了承ください。
 

参考サイト

●コンテスト募集要項および関連資料
●建築環境システム学科経営ページ

※ご質問、ご不明な点がございましたら、下記連絡先までご連絡をお願いします。
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秋田県立大学本荘キャンパス 建築提案コンテスト係
(本荘キャンパス事務局 総務・企画チーム)
TEL 0184-27-2000
E-mail office_honjo@akita-pu.ac.jp