秋田エプソンの社員食堂で「やわらかい木」が活用されました
この度、木材高度加工研究所の足立 幸司 教授[専門:木材加工学]が開発した、3次元にぐにゃりと曲がる木質の次世代新素材「やわらかい木」が、湯沢市の秋田エプソン株式会社様の社員食堂で活用されました。「やわらかい木」は、調和の中で人がつながり、自然に創造が生まれる空間をコンセプトとする新しい食堂『和 -NAGOMI-』の多目的空間の中で、パーティションとして導入され、単なるデザイン性だけでなく、食堂に温かみを与えリラックスできる空間を演出しています。
なお本製品は、本学が推進する「秋田COI-NEXT」事業で共同研究のパートナーでもある株式会社イトーキ様が担当し、製作は能代市の株式会社コシヤマ様および株式会社丸松銘木店様にご協力いただきました。
今後も、地域の企業と緊密に連携し、木材加工や成形加工技術を活用した低環境負荷に配慮したものづくり技術の開発に努め、社会実装を推進します。
やわらかい木を活用した社員食堂
木材高度加工研究所の足立教授が開発した「やわらかい木」は、県内では曲げわっぱなど、水分と熱によって木を曲げる技術が有名です。この新素材は複数の薄い板をゼリー状の接着剤で重ねて貼り合わせることにより、簡単に曲げたり、ねじったりできるやわらかさが保たれます。「やわらかい木」は、「食事の場としての機能に加え、働く人々がリフレッシュし、交流し、創造的な活動を行える多目的空間」のコンセプトにマッチし温かみを演出しています。「やわらかい木」のパーティション
コンセプトは「つながる」「リフレッシュ」「創り出す」
秋田木工様のテーブルとチェア
足立教授のコメント
「やわらかい木」の実用化事例として採用いただき、大変光栄です。社員の皆さまからご好評の声をいただき、「木に触れる楽しさや心地よさ」を大切にしてきた私にとって、たいへん励みになります。 本学が推進する「秋田COI-NEXT」では、森林資源の多様な価値創造に取り組んでいます。今後も、人や地域の豊かさにつながる、メッセージ性ある研究開発を進めてまいります。
今回の製品は、企画提案を共同研究パートナーである株式会社イトーキ様が担当し、製作は能代市の株式会社コシヤマ様および株式会社丸松銘木店様にご協力いただきました。地域の企業と連携し、新たな木製品を提案できたことに、心より感謝申し上げます。 木も心もやわらかく、人や地域をやさしく支えていければと思います。