高橋秀晴副学長が秋田県文化功労者として表彰されました
秋田県文化功労者表彰は1956年(昭和31年)に始まり、秋田県の文芸、美術、教育、社会福祉、産業等の分野において、文化向上や発展に功績のある個人・団体を表彰するもので、高橋副学長は、日本近代文学者として、長年の文学研究と評論活動等を通じて本県文化の向上発展ならびに学術研究への卓越した業績が認められ選出されました。
高橋秀晴副学長の功績 「秋田の文学と文化を未来へつなぐ」
【経歴と活動】大学院で日本近代文学を専攻したことを契機に、地元秋田県に関わる文学現象を対象とした研究活動を開始。以来、県内の高校・高専・大学に勤務しながら研究を進め、その知見を教育にも活かしてきました。また、研究活動と並行して、日本近代文学会、日本社会文学会、秋田風土文学会などで評議員・理事・会長といった要職を歴任し、学術振興にも尽力しています。
【主な研究業績と地域貢献】
日本近代文学の発展を陰でリードした秋田県出身の出版人・編集者に光を当て、その功績を正当に評価する研究を推進。その成果として、『出版の魂/新潮社をつくった男・佐藤義亮』(牧野出版)を刊行したほか、『秋田魁新報』土曜文化欄にて「望嶽楼の夢-滝田樗陰と近代文学者-」(全68回)を連載し、大きな反響を呼びました。また、 本県出身作家の調査・分析にも尽力し、令和6年には、五城目町が所蔵していた矢田津世子の遺品から小説「みぞれ」ほか複数の未発表原稿を特定。これらをまとめた『矢田津世子遺稿集/みぞれ』(五城目町教育委員会)の刊行に貢献しました。さらには、県内を舞台とした作品の研究にも積極的に取り組み、単著『八郎潟文学誌』(秋田文化出版)を上梓するなど、秋田の風土文学の価値を広く発信し続けています。



