「第19回ソウゾウの森会議」が開催されます

 2024年度より本格型に昇格した、COI-NEXT『森の価値変換を通じた、自律した豊かさの実現拠点』プロジェクト。JSTの助成(最長10年間)をもとに、民間資金や技術および人材を取り込みながら、秋田の豊かな森林資源に新たな価値を生み出す様々な研究開発を加速度的に推進していきます。
 ソウゾウの森会議は、自分らしい生き方を想像し、秋田という風土のなかでの働き方を創造する人々が集う場所です。

 第19回は秋田市雄和を舞台に、「どうする?“うちの山” 〜山から地域の未来を考える〜」をテーマに開催します。
 木を伐り、舟をつくり、家を建て、炭を焼き、草を刈り、田畑へと循環させる——そんな里山の知恵と営みが、いま静かに失われつつあります。豊かな山との関係を築いてきた年長者が元気なうちに、私たちは何を聞いておくべきなのでしょうか。また、現代における人と山の理想的な関係とはどんなものか。そんな問いを胸に、山と地域の未来を考える一日です。
 第1部のフィールドワークでは、地域の年長者とともに実際に“うちの山”を歩いてみます。山歩きには、地元の林業従事者である伊藤良太さんも同行。山の地図の読み方や林業的な視点での山の見方を学びます。集落と山との関係性、山とともにあった暮らしについて、思いを馳せる時間です。
 第2部の会議では、まず伊藤良太さんが秋田市下浜で取り組んでいる「健康の森」での活動や、森と社会の新しい関係をデザインする株式会社トビムシの竹本吉輝さんの活動について伺います。その後両者を交えたクロストークの後、「現代の暮らしの中で、私たちは山をどう位置づけていけるのか」や「山との関わり方をどう考えていけるのか」といった問いに向き合います。

 参加者が「うちの山に入ってみようかな」「いま住んでいる地域の山ってどうなっているのだろう」そんな気持ちが芽生えるきっかけになることを目指す、第19回ソウゾウの森会議です。

日時

 令和7年7月26日(土)10:00~16:00
  10:00〜12:00 第1部 ツアー
  13:30〜16:00 第2部 会議

 (※第1部から参加の方は9:30受付開始、第2部から参加の場合は13:00受付開始) 

会場

 会場名:秋田市雄和観光交流館 Villaフローラ
 住所:秋田県秋田市雄和妙法字糠塚1-1
 アクセス:
   [車] 秋田空港から約10分/JR秋田駅から約40分
   [公共交通機関] JR四ツ小屋駅からの往復タクシーを手配します
      往路:第1部から参加の方:JR秋田駅 9:12発 → JR四ツ小屋駅 9:18着
         第2部から参加の方:JR秋田駅 12:39発 → JR四ツ小屋駅 12:45着
         上記の時間に間に合うよう四ツ小屋駅に集合をお願いします
      復路:第2部終了後: JR四ツ小屋駅 17:07発の電車に間に合うようタクシーを手配します

内容

・テーマ
 「どうする?“うちの山” 〜山から地域の未来を考える〜」

・問い
 現代の暮らしの中で、山と豊かに関わり合うにはどうしたらいいだろうか?

・プログラム
 第1部 ツアー(9:30 受付開始)
  10:00 – 10:20  イントロダクション・山歩きレクチャー
  10:20 – 12:00  フィールドワーク―“うちの山”の散策
  12:00 – 13:00  昼休憩

 第2部 会議(13:00 受付開始)
  13:30 – 13:40  ソウゾウの森会議について
  13:40 – 14:00  地域主催者、ゲストの取り組み紹介
  14:00 – 14:30  クロストーク
  14:30 – 15:50  ディスカッション
  15:50 – 16:00  クロージング・写真撮影

【ゲスト】
竹本吉輝 | 株式会社トビムシ 代表取締役
 1971年生まれ。地域社会のcommonそのものである「森林」に着目、その地の森林業を再興しながら、素材やエネルギーや食料を域内循環できる仕組みを整え(ることを通じコロニーの動的平衡を担保す)ることを企図し、2009年株式会社トビムシを設立。以降、全国各地で森林及び地域の有機的関係性の再編集に資する(ような)事業をトータルにデザインしている。専門は環境法。国内環境政策立案に多数関与。武蔵野美術大学 非常勤講師(社会造形論)。

【地域主催者】
金陽子 | 田舎の長男の嫁・3児の母
 神奈川県出身。国際教養大学入学を機に秋田に来たのがご縁で秋田市雄和の限界集落に“嫁入り”。雄物川や里山の風景に魅了され、子どもたちや地域の人々とBBQや田んぼ遊びを楽しみながら、自然と共にある暮らしを実感。「ここで何ができるか」と日々模索している。

伊藤良太 | 健康の森プロジェクト リーダー
 秋田市生まれ。林業会社などに勤務した後、令和3年に独立。秋田市下浜にある「健康の森」の所有者であり、森林経営者でもある佐藤清太郎さんに師事。林業を生業としながら、炭焼きの技術と文化の継承にも注力している。

定員

 第1部:30名
 第2部:40名

参加費

 第1・2部:無料
  ※希望者のみ1部と2部の昼休憩時にお弁当を手配します(1,200円/個)

留意事項

 ・当日は暑くなることが予想されるため、必ず水分や塩分の持参など熱中症対策をお願します
 ・山歩きの際に安全で動きやすい服装(長袖、長ズボン、帽子など)、山歩きに適した靴でお越しください
 ・虫よけ対策スプレーなどを各自ご準備ください
 ・雨天・荒天時は安全性を考慮して一部内容を変更する場合があります

参加申込

 次のURLよりお申し込みください。
・「第19回ソウゾウの森会議」を開催します(情報発信サイト「ソウゾウの森」)
  https://akita-souzounomori.com/media/post-2281/

問い合わせ先

 国際教養大学 応用国際教養教育推進課
 MAIL:research@aiu.ac.jp
 TEL:018-886-5905

ソウゾウの森会議とは

 ソウゾウの森会議は、自分らしい生き方を想像し、秋田という風土のなかでの暮らし方と働き方を創造する人々が集う場所です。
 参加するひとりひとりを木に見立て、回を重ねるなかでお互いの成長を感じ合いながら、やがてみんなでひとつの森(=生態系)ををつくっていくというイメージです。
 その森から、自分らしい生き方をする人たち、創造的な仕事をする人たちが自然発生的に生まれてきたら素敵じゃないでしょうか、そんなことを思い描いています。