【いつでも青春キャンパス】「甘い香り」の落ち葉を調査

 シニア大学生の藤田弘子さん(67歳)は、生物環境科学科森林科学研究室木村恵准教授[専門:森林生態学]の指導の下、カツラの落ち葉の香りの特徴について調べています。

 藤田さんは、カツラの落ち葉から甘い香りが漂うのに気づき、「いい香り」と自宅に保存してきました。2年経った今も香り続けていることを不思議に思い、香りの不思議を学術的に解き明かすための研究に取り組んでいます。

 現在取り組んでいるのは香りの特徴を数値化することです。落ち葉の「軽い・重い」などの項目を基に、20・40・60代、それぞれの世代の被験者が、香りの特徴を評価する試験を行っています。この日は、評価試験で使うサンプルを準備して、実際に大学内の学生や教職員に試験を行いました。

 森林資源を後世に残すべく、植物や樹木がどのように繁殖、成長して森林が成り立ったのかを調べている木村准教授は、「カツラは川沿いに多い樹木。そのカツラがどう生きているのか考える上でのヒント、さらには新しい研究シーズにつながることを期待しています」。藤田さんは、「香りの感じ方は人によって違うので、まずは客観的な数値化に取り組みます!!」と意気込みました。

 藤田さんは、木村准教授の「森林資源学」や同研究室の星崎和彦教授の「森林生態学」の講義も受講しているほか、能代市二ツ井・七座山の天然秋田杉の巨樹(高さ58m、直径164cmのスギで推定樹齢は250年)の視察実習等へも積極的に参加して、学びを深めています。

【生涯学習プログラム『いつでも青春キャンパス』】
 65歳以上の方を「シニア大学生」として1年間、本学で受け入れ、在学生と一緒に学習や研究、課外活動に取り組む生涯学習プログラムで、65歳から75歳の15人が学生と共に講義を受けたり、サークル活動に参加したりして、キャンパスライフを満喫しています。
 


香りの特徴を評価する試験を行いました


研究室の学生を指導する木村准教授