【さくらサイエンスプログラム】の助成を受けハンガリーのエトヴェシュ・ロラーンド大学と交流を行いました

 2025119()125()7日間、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が実施する国際青少年サイエンス交流事業(さくらサイエンスプログラム)の支援を受け、ハンガリー/エトヴェシュ・ロラーンド大学から学生8名が来日し、科学技術交流を行いました。
 本プログラムは、システム科学技術学部経営システム工学科の松原佳亮准教授[専門:医用画像工学]が国際化推進室と連携し、「科学技術を用いた課題先進県秋田の観光促進:画像生成AIを使用した観光地・名物の画像生成手法に関連する交流」というテーマで交流計画を申請して採択されたものです。以下の日程でワークショップや施設見学、秋田県の文化体験を実施しました。

120日(月)~22日(水):本荘キャンパスでの実習、秋田県立由利高等学校との交流

●本荘キャンパスでの実習

 20日から22日午前にかけて、本荘キャンパスにて松原佳亮 准教授による生成AIに関する実習を行いました。学生たちはAIに詳細な指示を与え、物語や画像を生成する演習を通じて技術を学びました。特に、最終回の実習ではお互いの国の名物を含んだ画像の生成に取り組みました。秋田県立大学の学生がエトヴェシュ・ロラーンド大学の学生をサポートし、日本の漫画やハンガリーの文化を話題に親交を深める場面も見られました。
 実習の合間には、経営システム工学科・木村寛教授による立体折り紙体験や嶋崎真仁教授によるプロジェクション型VRシステム・CAVEの体験が行われ、初めての経験に目を輝かせて楽しんでいる姿が印象的でした。

 


生成AIの演習の様子


秋田県立大学の学生が演習をサポートしました


立体折り紙体験


VRで見る風景に歓声が上がりました

 

 20日午後には、本荘キャンパスで開催された書初め教室に参加しました。好きな漢字を一文字選び、初回の作品と、講師の指導を受けた後の作品を見比べると、その上達ぶりに歓声が上がっていました。エトヴェシュ・ロラーンド大学の学生たちは日本語に堪能でしたが、書道紙の「つるつる(裏表)」の説明がなかなか伝わらないという微笑ましい場面もありました。また、講師による書道パフォーマンスでは、豪快な筆さばきに感嘆の声が上がりました。


真剣な表情で筆を持ちます


納得のいく作品ができました

 また、ハンガリーではあまり雪が降らないそうで、エトヴェシュ・ロラーンド大学の皆さんは本荘キャンパス周辺に積もった雪を物珍しそうに見ていました。実習の合間には雪だるまを作ったり雪玉を飛ばす距離を競ったりと日本の冬ならではの遊びを楽しんでいました。

●秋田県立由利高等学校との交流
 1月22日午後に、秋田県立由利高等学校を訪問し、小グループに分かれて交流を行いました。エトヴェシュ・ロラーンド大学の学生は出身地域の観光地や伝統行事を紹介し、由利高校の学生は日本で流行している漫画やキャラクターを紹介。交流の中でハンガリーのお菓子の話題でも盛り上がり、互いの文化を知る貴重な機会となりました。


資料を見せながら紹介


共通の話題で盛り上がる場面も

123日(木):アグリイノベーション教育研究センター見学 & 伝統文化体験

 1月23日には、アグリイノベーション教育研究センターを訪問し、ドローンやロボットトラクターといった最新技術を見学しました。また、午後には茶道部や竿燈会を訪問し、お茶の作法や竿燈の迫力を間近で感じることができ、学生たちにとって貴重な機会となりました。


竿燈を体験しました


お茶の作法を学びました

124日(金):航空機エンジン電動化システム共同開発センター見学 & 角館観光

 この日は、午前中に航空機エンジン電動化システム共同開発センター・新世代モーター特性評価ラボを訪問しました。この施設は、内閣府と秋田県の支援を受け、2016年に廃校となった秋田市立種平小学校を改修し、試験研究施設として整備された施設です。学生たちはラボの説明に熱心に耳を傾け、興味津々な様子でした。
 午後には角館を訪れ、秋田の歴史に触れる機会を持ちました。伝統的な街並みを散策し、郷土料理に舌鼓を打ち、秋田の文化を体験しました。


ラボの説明に熱心に耳を傾けていました


角館で秋田の歴史に触れました

 今回の交流プログラムでは、科学技術の学びだけでなく、文化交流を通じた相互理解が深まりました。
 
エトヴェシュ・ロラーンド大学の学生と秋田県立大学の学生が協力しながら学ぶ姿が印象的で、今後のさらなる国際交流の発展が期待されます。