【いつでも青春キャンパス】カメムシや害虫が嫌がる匂いを研究

 シニア大学生の伊藤慎吾さん(66歳)は、生物生産科学科生物活性物質研究室野下浩二准教授[専門分野:天然物有機化学、化学生態学]の指導の下、身近な素材の中からカメムシが嫌がる匂いを探索する研究に取り組んでいます。

 伊藤さんは、ハーブ、コーヒーかす、調味料など約40種の素材をカメムシを飼育しているケースに入れ、カメムシが退避する様子を5段階で評価しています。「現段階で、試した中で一番嫌がるのはミントの香り。乾燥させて窓際に置いたり、薄めたアロマオイルを網戸にスプレーしたりすると以前より寄り付かなくなった。」野下准教授も、「コーヒーかすも一定の効果があるようだ。これまで廃棄してきたものを再利用できることも、SDGsの観点から非常にも面白い。」と話しました。

 伊藤さんは、研究室だけではなく、自宅でもこれまで合わせて数百匹のカメムシを飼育しながら研究を進めています。「最近、カメムシが可愛くなってきたんだよ~。カメムシのつぶらな瞳を見ていると、研究を進める上での相棒みたいな存在に見えている。良い提案ができるように頑張ります!」と笑顔でお話くださいました。

【生涯学習プログラム『いつでも青春キャンパス』】
 65歳以上の方を「シニア大学生」として1年間、本学で受け入れ、在学生と一緒に学習や研究、課外活動に取り組む生涯学習プログラムで、65歳から75歳の15人が学生と共に講義を受けたり、サークル活動に参加したりして、キャンパスライフを満喫しています。

 


[左]伊藤慎吾さん[右]野下浩二准教授


飼育しているカメムシ


緑色でツヤ感のあるツヤアオカメムシ


自宅でもカメムシを大切に飼育しています~


現段階ではハッカ、ミント系が有効


コーヒーのかすを乾燥させ忌避剤に