【学長メッセージ】新型コロナウィルス感染症の感染拡大について

 新型コロナウィルスの感染が拡大しています。政府においては、感染が特に拡大している都府県を対象に、緊急事態宣言を発出しました。また、秋田県では、大学進学や就職で県外との往来が増えるこの時期は感染拡大の危険が増えるとして、県内での感染拡大を防止するための注意と協力を求める知事メッセージを公表しました。本学においても、密閉、密集、密接の恐れがある諸行事の中止・延期、感染拡大地域への出張・旅行の自粛、感染防止のための行動基準などを内容とする「新型コロナウイルス感染症に係る対応方針について」を定め、学内に周知しています。

 本学は、県外からも多くの学生に進路先として選択されており、このことは大変喜ばしいことと考えていますが、こうした情勢の中で、学生の安全を最優先に考え、やむを得ず本年度の入学式の中止を決断いたしました。晴れの日を楽しみにしていた新入生の皆様、保護者を始めご親族の皆様にはお詫び申し上げるとともに御理解をお願いする次第です。

 今後は、学生、教職員の安全を守りながら、できるだけ早く教育研究機能の正常化が図られるよう環境整備に最善を尽くします。授業の開始を例年より2週間遅い4月20日から(※)としたのは、この間を健康観察期間とし、その間の不要不急の外出を控えるようお願いすることにより、大学にウィルスが入り込まないようにするためです。学生の皆さんは、「新型コロナウイルス感染症対策の徹底について」(令和2年3月27日学長通知)に従って、手洗い・うがいの徹底やいわゆる三密を避けるなどの感染防止対策を徹底していただくようお願いします。また、新4年生には切実な問題である就職活動についても「新型コロナウイルス感染症に係る就職活動対応方針について」(令和2年4月8日学長通知)により、就職活動に当たっての留意事項を示していますので確認をお願いします。

 この感染症は、 体をむしばむだけではなく、健全な心もむしばむ危険があります。学生生活や社会生活の大きな敵となる不安と恐れ、嫌悪・偏見・差別です。難しい問題ですが、私は、日本赤十字社のメッセージ「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~」と思いを共有しています。今のこの時間を大切にしながら、他人を思いやり、自分も感染しているかもしれないという意識を持って行動することが大切であると考えています。皆様にも一読をお薦めします。

 これからもウィルスとの闘いは続くと思います。緊張感をもって、この未曽有の危機を教職員一丸で乗り切るべく努めていく決意ですので、学生、保護者の皆様、そして地域の皆様をはじめ関係者の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
 
令和2年4月10日
秋田県立大学 学長 小林 淳一
(※)4月20日、コロナウィルス感染症感染者の発生状況等を踏まえ、
授業開始日は 5月11日(月)から に変更になりました

★参考:日本赤十字社のメッセージ
「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~」