秋田県にんにく生産者協議会の視察研修が行われました
10月30日、秋田キャンパスにおいて、「秋田県にんにく生産者協議会」の視察研修が行われました。本学生物資源科学部では、平成30年度よりにんにくの品質維持や生産量の増加、更には産地化に向けた取り組みをサポートしており、今回は、古屋 廣光 特別研究員から「イモグサレセンチュウ(※)の進入防止対策」について、生物生産科学科の川上 寛子 助教から「地元優良種子のウイルスフリー化」について、それぞれ研究成果の紹介を行いました。また、研究発表の後には、生物生産科学科の戸田 武 准教授も交えての討論・情報交換も行いました。
(※)ニンニクを腐敗させる他、らっきょう、ジャガイモなど に甚大な被害を及ぼす。また、種球で伝搬・拡大するほか、一度発生すると発生ほ場 から一匹残らず駆除するのは難しいと言われている。
農家の皆さんは「視察研修に参加して、貴重な情報をたくさん得たことから、高品質なにんにく栽培に向けて、更に一生懸命取り組みたい」と、にんにく栽培への熱意を高めておりました。
今回の視察研修及び研究成果が、にんにくの生産現場へ還元されるきっかけになることが期待されます。
★秋田県にんにく生産者協議会
同協議会は、北秋田地域振興局管内の法人が中心となり、にんにくの産地化を目指す全県組織で、本県のにんにく生産量を、将来的には全国第2位まで押し上げることを目標に掲げ、生産者と関係機関が一丸となって栽培技術の向上や販路拡大に取り組んでおります。
★にんにく
料理の味わいの幅を広げる“にんにく”は調味料として万能であるほか、風邪予防や疲労回復、免疫力の向上などの効能が期待できる野菜としても知られています。同協議会の農家さんは、高い糖度などが特徴の「白玉王」という品種のほか、「えつり赤にんにく」という伝統野菜なども生産しております。
顕微鏡でイモグサレセンチュウを観察
イモグサレセンチュウに寄生されたニンニク
古屋 廣光 特別研究員
生物生産科学科 川上 寛子 助教
生物生産科学科 戸田 武 准教授