本学学生が日本水環境学会で学生ポスター発表特別賞を受賞しました

 日本水環境学会第54回年会において、大学院・生物資源科学研究科1年の簾内 君仁 さん(生態工学研究室/生物環境科学科R2.3卒業)が「年会学生ポスター発表特別賞(ライオン特別賞)」を受賞しました。年会は新型コロナウイルス感染予防のため中止になりましたが、講演要旨集で誌上発表が行われ、優れた研究成果として高く評価されました。
 簾内さんは、指導教員の宮田 直幸 教授の指導の下、直向きに熱意を持ち続け、コツコツと研究に取り組んだ結果、本賞の受賞に繋がりました。

★研究発表タイトル・発表者
「マンガン酸化細菌を用いた有機物無添加条件でのマンガン含有坑廃水の接触酸化処理」
 簾内君仁 宮田直幸 岡野邦宏 藤林恵

★研究概要
 
日本には数多くの休廃止鉱山が存在しています。そこから排出される坑廃水は様々な重金属イオンを含み、なかでもMn2+は中和処理においてpHを10程度にまで上げる必要があり、効率的な処理技術の開発が求められています。マンガン酸化菌はpH中性付近でマンガンイオンを酸化物として沈殿させますが、坑廃水に溶存するMn2+をマンガン酸化菌で除去するには有機物の添加が必要とされてきました。本研究では、特に有機性基質及び窒素源を添加しなくてもマンガン酸化菌が持続的に機能する接触酸化プロセスの構築を検討し、模擬坑廃水を対象としたマンガン除去特性やマンガン酸化を担う細菌群を明らかにすることを目的としました。  

★受賞した簾内さんのコメント
 この度は、日本水環境学会年会学生ポスター発表特別賞(ライオン特別賞)という名誉ある賞をいただいたことを大変光栄に思います。このような賞を受賞できたのも、日頃から熱心に指導してくださった先生方をはじめとした生態工学研究室の皆様のおかげです。心より感謝いたします。新型コロナの影響により、残念ながら今回の年会では会場で発表することは叶いませんでしたが、自身の研究内容がこのような形で評価されことを大変うれしく思います。大学院修士課程ではより一層研究活動に励み、日々努力したいと思います。