本学大学院生が環境DNA学会で優秀賞を受賞しました

 環境DNA学会第3回大会 第36回個体群生態学会大会 合同大会(2020.11.14-16 オンライン開催)において、大学院・生物資源科学研究科(博士後期課程2年)の菅原巧太朗さん(生物環境科学科/生態工学研究室)が、ポスター発表賞優秀賞を受賞しました。
 菅原さんは、研究室の強固なチームワークと、指導教員の宮田直幸教授の親身かつ丁寧な研究指導の下、学部・大学院と一貫して八郎湖の水質改善に向けた研究をコツコツと継続して取り組んだ結果、本賞の受賞に繋がりました。 

★研究発表タイトル・発表者
「淡水二枚貝タテボシガイNodularia nipponensisのDNA放出特性」
 菅原 巧太朗、岡野 邦宏、宮田 直幸

★研究概要
 水・土壌・大気などの様々な環境中には、生物から剥離した鱗や表皮、粘膜、さらには排泄された糞などに含まれる細胞片に由来する「環境DNA」が存在します。水環境における環境DNA分析の適用では、数リットルの環境水を汲むだけの作業で、その場の生物の種構成や特定の種の在/不在を調査することができます。最新研究では、水環境中に存在する特定の生物種のDNAの濃度から個体数やバイオマスを推定する試みが行われています。本研究では、湖沼の水質浄化に寄与する淡水二枚貝タテボシガイの水環境中の密度を推定するための基礎研究として水槽実験を行い、タテボシガイのDNA放出特性(DNAの放出及び分解速度、放出に関連する因子等)を調べました。

★受賞した菅原さんのコメント
 この度は、「環境DNA学会第3回大会 第36回個体群生態学会大会 合同大会」において、環境DNA学会からポスター発表賞優秀賞を授与いただき、大変嬉しく思います。学会審査関係者の皆さまをはじめ、私のポスター発表をご覧いただきました皆さま、そして本合同大会を運営してくださった皆さまに厚く御礼申しあげます。
 本大会は、オンライン・バイリンガル形式の合同大会となっており、国内外の方や異分野の方など、様々な方とオンライン上で議論することができ、大変有意義な学会発表となりました。環境DNA学会は発足してまだ間もない学会ですが、博士後期課程の学生会員が多く、若手の活気がある学会です。そのような学会で、同年代の学生と切磋琢磨し、このような形で結果が出たことをとても嬉しく感じています。この受賞を励みに、より一層研究に励みたいと思います。