本学後援「ウッドデッキシンポジウム2023」が開催されました
令和5年11月1日(水)NPO法人ウッドデッキが主催し、本学が後援する「NPO法人ウッドデッキシンポジウム2023」が国際教養大学コベルコホールを会場に開催され、オンライン視聴を含めた大学生など155名が参加しました。
本シンポジウムは、開催運営にも携わった本学システム科学技術学部情報工学科の森田 純恵 教授が司会進行を務め、「未来の仕事 ― 秋田に学ぶ 過去~現在~未来 ―」をテーマに開催されました。
パネル討論では、秋田県立大学発農業ベンチャー「株式会社スターチテック」の取締役を務める生物生産科学科の藤田直子教授(植物生理研究室)ら、文化・芸術、森林、一次産業、ものづくりなど、様々な分野で活躍されている方々が登壇し、「不易流行」をテーマに、秋田から世界への挑戦についてディスカッションしました。
ファシリテーター 高瀬氏より「大学発ベンチャーの立ち上げに対して反発はなかったか?」との問いかけに対し、藤田直子教授は「米の需要は以前に比べて半分になっていて、今後需要が増えることは見込めない。そこに機能性を加え、食べることだけでなく、他のモノへ活用できるようにしていくことが必要。」と、自分の専門分野を究めるとともに、新しいことに挑戦する大切さを伝えてくれました。
シンポジウム
基調講演
・「風土を醸す映画制作/地域に根ざした映画館運営」栗原エミル氏(株式会社アウトクロップ代表取締役社長)
・「未来を築くサステナブルな企業/秋田から世界への挑戦」並木里也子氏(Orbray株式会社代表取締役社長)
討議
パネリスト
・長瀬一男氏(わらび座Digital Art Factory Chief Director)
・藤田直子氏(秋田県立大学教授)
・山極壽一氏(総合地球環境学研究所所長)
ファシリテーター
・高瀬賢吉氏(中央大学教授)
モンテ・カセム理事長兼学長
栗原エミル氏
並木里也子氏
長瀬一男氏
株式会社スターチテックについての紹介
藤田直子氏
山極壽一氏
渡辺美代子氏(NPO法人ウッドデッキ代表理事)
シンポジウムを終えて、参加した学生より「昨今のデジタル化について、単なる効率化と捉えるのではなく、それをどう活かしていくかを考えたい。」「秋田は、(最新技術や流行などが)外から流れ込んでくるイメージだったので、そこに積極的に絡んでいくべきだと感じた。」「わらび座の取り組みについて、デジタル化を活かして、伝統芸能の新しい表現ができると思った。」などの感想が寄せられました。
最後、渡辺美代子 氏(NPO法人ウッドデッキ)より「若い世代がやりたいことをのびのび出来るような環境づくりをしている。秋田から海外へ!経験がないからこそ受け入れることができるので、ぜひ一度挑戦してみてほしい。」と閉会挨拶があり、今回のシンポジウムは終了しました。
対話型企画「先輩たちに自分たちの意見をぶつけてみよう」
同日の午前中には、シンポジウムに先立って 対話型企画「先輩たちに自分たちの意見をぶつけてみよう」も開催されました。本学学生も多数参加し、自由な発言ができるようトークテーマを設けず、渡辺美代子氏(NPO法人ウッドデッキ代表理事)、山極壽一氏(総合地球環境学研究所所長)、モンテ・カセム氏(国際教養大学理事長兼学長)先輩方の3グループに分かれて対話をしました。
「秋田の発展に向けてどのような取り組みができるか」や「AIと人間の違い」、「科学と技術の定義」など、各グループでさまざまな話題が展開されました。
参加した学生の感想を一部ご紹介します。
・「システム設計を行う際には生活の豊かさを考えるべきである」、「科学は技術に直結しない」、「デジタルはアナログの時間の流れを止めることができる」というメッセージから人間の生活にどんな技術をどう取り込むかデザインし、決断をするのも我々エンジニアの仕事であると自分の決意を新たにした。
・自身の専門分野を変更した経験談から、たとえ全く違うことを始めるときにもこれまでに得てきた経験はいつか使える時が来ることを教えてくださったので、自分がやっていることに無駄なこと・無駄な経験は無いということを我々に伝えているように感じた。
渡辺美代子氏
(NPO法人ウッドデッキ代表理事)
山極壽一氏
(総合地球環境学研究所所長)
モンテ・カセム氏
(国際教養大学理事長兼学長)
参加した学生らは、「それぞれの視点で異なった意見をきくことができ、大変有意義な交流会だった。」と語りました。先輩方から”まずは行動に移してみる”熱意をいただき、これまでのコミュニティではたどり着かなかった”新たな発想や知見”を得ることができました。