駐日エストニア共和国特命全権大使が本学を訪問しました

―AI教育、先進木材技術、八郎湖の水質改善研究をめぐり活発に意見交換―

 令和8年10月14日(水)、駐日エストニア共和国特命全権大使アンドレス・ウンガ閣下ご一行が、本学秋田キャンパスをご訪問されました。

 今回の訪問は、デジタルおよび環境分野の先進国であるエストニアとの連携を深め、本学の研究知見を地域課題の解決や新たな産業創出へ繋げることを目的として実施されました。前日に仙北市角館町へ開設が発表された研究拠点「北欧・バルト・あきた・エストニア地域生活研究センター(仮称)」構想とも連動し、本学における先進的な研究現場の視察ならびに今後の学術・地域連携に向けた具体的な意見交換が行われました。

福田学長による歓迎の挨拶と国際連携への期待/AI時代の教育と先進木材技術について懇談

 表敬訪問には、本学から福田 裕穂 理事長兼学長、高田 克彦 理事兼副学長、水野 衛 理事兼副学長、中沢 伸重 副学長をはじめとする大学関係者が出席いたしました。

 冒頭、福田学長は訪問への歓迎の意を表すとともに、「本学は地域課題に根ざした新たな科学技術を見出し、地球規模の課題解決へと発展させるべく新たな歩みを進めている。そのためには海外の優れた大学や諸外国との連携が不可欠であり、今回の議論が秋田とエストニア両国の新たな道を開くきっかけとなることを期待したい」と述べました。

 続く懇談では、AI時代における教育の未来について深い議論が交わされました。大使からは、同国政府が推進するAI教育プロジェクト「AI Leap」が紹介され、単に答えを得るだけでなくChatGPT等を活用して学生の思考力や読解力を養う取り組みについて説明がなされました。これに対し福田学長は、「AIの発展を止めるのではなく、若い世代が適正に活用するための倫理教育や技術的サポートが不可欠である」と強調。AI教育の推進および先端技術分野における両国の国際連携の重要性を互いに確認し合いました。
 

 続いて、髙田副学長から本学が取り組む森林・木材研究の最新成果が紹介されました。科学技術振興機構(JST)の支援を受けて研究開発が進むプロジェクトの紹介や「3次元にぐにゃりと曲がる木質の次世代新素材「やわらかい木」のサンプルが披露されると、ウンガ大使は大変驚かれ、実際に手に取りながら感触を確かめられました。木材産業が主要な輸出分野であるエストニアの立場から、大使は「感無量で言葉が出ないほど素晴らしい技術だ」と絶賛され、今後の技術交流や共同研究に対して大きな期待が寄せられました。
 

 また、懇談後の記念品贈呈では、本学からウンガ大使へ、秋田の国指定伝統工芸品である「川連漆器」の伝統的な「蒔絵技法」を用いて、秋田が誇る夏の風物詩「秋田竿燈まつり」と「大曲の花火」をあしらった特製グラスが贈呈されました。洗練された伝統技法と秋田の豊かな文化が凝縮された逸品に、大使ご一行から歓声が上がり、終始和やかで笑顔の絶えない温かな交流の場となりました。
 

研究室訪問:八郎湖の水質改善に関する研究の視察

 懇談後、一行は中沢副学長の案内のもと生物環境科学科の宮田 直幸 教授の研究室を訪問されました。宮田教授からは、秋田県の重要課題である八郎湖の水質改善に向けた最新の研究成果や実証実験の取り組みについて説明がなされました。ウンガ大使らは熱心に耳を傾けられ、エストニアの環境分野における研究成果と本学の知見を融合させた今後の地域貢献や共同研究の可能性について、活発で有意義なディスカッションが行われました。 
 


 本学は、今回の訪問を重要な契機とし、エストニアとの学術・技術連携を一層強化するとともに、地域課題の解決と国際的な学術・教育の発展に貢献してまいります。

駐日エストニア共和国特命全権大使アンドレス・ウンガ閣下ご一行:
アンドレス・ウンガ(Andres Unga) 駐日エストニア共和国特命全権大使閣下
北岡 元 氏(日本・エストニア友好協会 顧問)
須原 誠 氏(立命館大学 客員教授)
前山 大 氏(株式会社 FTG Company シニアマネージャー)
 

記念撮影(左より):前山 氏/須原 氏/高田副学長北岡 氏/アンドレス・ウンガ 閣下/福田 学長/水野副学長/中沢副学長