【教職課程】高校教員として活躍するOB・OGによる特別講演会を開催しました

 本学では、高等学校一種免許の取得を目的とした教育課程を編成しており、教職課程を履修する学生は、1年次から教職に関する科目を履修し、4年間をかけて教員に必要な高度な資質・能力や指導力を身につけています。

 8月10日(月)、教職科目「教育実習事前事後指導」の一環として、現場の第一線で活躍する卒業生の高校教員3名をお招きし、特別講演会を開催しました。

 先輩方からは、高校での具体的な業務内容や教育現場のリアルな現状、部活・生徒指導の実際、教員という仕事のやりがいや魅力、現場で求められる資質について実体験に基づく貴重なお話をしていただきました。また、専門性をさらに深める博士号取得の意義や、教員採用試験に向けた効果的な勉強法・面接対策など、教員を目指す後輩たちへ温かく実践的なアドバイスとエールが送られました。

 受講した学生たちは真剣な眼差しでメモを取り、講演後の質疑応答でも「生徒との信頼関係の築き方」「効果的な授業づくりの工夫」「勤務スケジュールや給与・手当」「モチベーション維持のコツ」などについて熱心に質問を投げかけていました。将来のキャリア構想や教職への意欲を高める非常に実りある機会となりました。

菊地 生馬 先生(秋田県立秋田北鷹高校/平成29年度アグリビジネス学科卒業)

新卒で酒類卸売企業に1年間勤務後、教員へ転身。生物資源科担任、剣道部・農業クラブ顧問等を担当

  • スマホやSNSに起因するトラブルが増える中、未然防止に向けた日頃のコミュニケーションを重視。仮装行列などの学校行事にも教員が全力で関わり、信頼関係を構築している。
  • 必ずしも最初から農業を目指して入学した生徒ばかりではないため、農業を通じて社会での「生き方」を学んでもらう姿勢を大切にしている。
  • 行事が重なる時期は多忙になるが、自分だけで抱え込まず周囲と協力・相談して業務を進めることが重要。保護者対応ではまず傾聴に徹し、「お子さんを良くしていきたい」という共通目的に向かって伴走する姿勢を意識している。
  • 通勤時間などの隙間時間に教職教養の解説動画を活用。専門教養は薄い問題集を何度も解き直し、完全に仕上げる手法が効果的だった。

東海林 拓郎 先生(秋田県立秋田中央高校/平成18年度生物資源科学研究科 博士後期課程修了)

大学院修了後、環境系NPO・一般社団法人の設立・運営を経て、博士教員(理科・生物)として高校教育の道へ

  • 理科授業や課題研究・科学部指導のほか、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の進行管理、海外研修の企画・運営を担当。他校や地域への出前授業、研究評価など校外でも幅広く活躍。
  • 自分が与えた問いかけやヒントをきっかけに、生徒が主体的に動き出し、大きく成長・変容していく姿を間近で見られることが教員の最大の魅力。
  • 大学院で培った「仮説検証」「データ分析・統計処理」「論文執筆」といった研究プロセスは、高校生の課題研究指導において大きな強みになる。また英語論文執筆や海外経験は、英語要約添削や海外研修指導に直接生きている。
  • 大学・大学院での研究や挑戦は決して無駄にならない。高校現場、特に探究学習では皆さんが培っている『研究者としての視点』が強く求められている。今目の前にある学びに全力で取り組んでほしい。

木戸 大夢 先生(山形県立山形工業高校/令和6年度システム科学技術研究科 修了)

講師の経験を経て、今年度より正式採用。専門教科(機械)の指導やクラス担任を担当

  • 旋盤・フライス盤加工やCAD/CAM、ArduinoやRaspberry Piを活用した電子工作など多岐にわたる実習を指導。40名のクラス担任として、クラス専用の通信サイトを作成し情報共有をスムーズにするなどITも活用している。
  • バレーボール部顧問を務めつつ、「休む時はしっかり休む」、ワークライフバランスを意識。未経験の業務があっても、周りのベテラン教員や学年主任らの手厚いサポートがあるため安心して働ける環境が整っている。
  • 座学やグループワークなどの初任者研修に加え、工業科向けの技能研修など、勤務時間内にスキルアップを図れる研修環境が用意されている。
  • 教員は大変な面もありますが、周囲のサポートがあり、とてもやりがいと楽しさを感じられる職業。大学・大学院での学び、そして初任期での学びが確実に自分の力になります。是非、夢を実現してほしい。

参加学生の声(受講後の感想)

  • 生徒の成長が教員としてのモチベーションという言葉に、生徒を深く想う情熱を感じて胸が熱くなりました。
  • 生徒の成長を一番近くで見守ることができる、教員という職業の素晴らしさを改めて実感し、夢へのモチベーションが高まりました。
  • 教育現場の“今”を知る先輩方から、授業づくりや生徒指導の具体的な実践例を聞くことができ、非常に学びの多い時間となりました。
  • 失敗や挫折を恐れず、そこから学びを得て次に行動へ移すことの大切さを学びました。大学生活での学びの姿勢も見直したいです。
  • 教員への憧れが強まると同時に、今の自分に不足している知識や実践力が明確になりました。
  • 教員採用試験の具体的な対策や心構えを伺い、これまで抱いていた不安が解消され、前向きな気持ちで勉強に取り組めそうです。
 

 本学では今後も、第一線で活躍するOB・OGとのネットワークを生かし、学生たちが実践的な指導力を高め、夢を実現できるような学びの機会を積極的に提供してまいります。