シニア大学生最終報告・卒業式&今井通子さん講演会を開催

 令和8年5月11日(月)、あきた芸術劇場ミルハスにおいて、本学と秋田魁新報社が県民の生涯学習支援と地域活性化、健康寿命の延伸を目指し連携・展開する生涯学習プログラム『いつでも青春キャンパス』で学ぶシニア大学生3期生の最終報告会と卒業式、および、登山家で医師のとして知られる今井 通子さん(84歳)を講師にお迎えし、『人生100年のより良い生き方』と題しての講話とトークセッションを開催しました。

 なお、本事業には特別協賛として、株式会社アイネックス様、株式会社JAWA様、協賛として、株式会社秋田ケーブルテレビ様から多大な御支援をいただきました。この場を借りて厚く御礼を申し上げます。

シニア大学生によるキャンパスライフ最終報告会

 卒業生9人がこれまで取り組んできた研究や学習の成果、サークル活動の報告、キャンパスライフの思い出などについて発表しました。当日は、研究を指導した教員のほか、ご家族ご友人など多くの方にご来場いただき活気のある発表会となりました。シニア大学生は、この日のために何度もプレゼン練習を重ねてきただけあり、緊張することもなくその成果を存分に発揮し全員スムーズに発表を終えることができました。
 シニア学生からは、「仲間たちとの出会いや大学で過ごした時間は一生の財産になった」「知らなかったことを知る喜び、学ぶ喜びを感じた」「ここからが学びのスタートのつもりで新たなことに挑戦したい」などといった声が聞かれ、1年間の学生生活の充実ぶりが窺えました。
 
【主な発表タイトル】
『令和版“あきた疎開”プラン』について/コーヒー粕を家庭菜園で利用する簡単な方法 ー最小規模の地産地消ー
35年の空白からTOEIC935点へ/未知の世界に飛び込んで挑戦した70歳の青春、 私なりの「ピッ‼」を探しに行きます
ハーブの香りを蓄積する組織 に関する研究 /『植物病理学は明日の君を願う』「マツ枯れ病」と「炭」の研究
郷土食の継承/世代の垣根を越え、若い学生と共に学ぶ!
 

3期生卒業式

 1年間の学生生活を終えられた1期生66歳から77歳の9人が一人ずつ呼名され、福田裕穂学長から卒業証書が授与されました。福田学長からは、「皆さんは見事に団結力を発揮して、若い学生たちを巻き込みながら秋田県立大学に新風を吹き込みました。大学は多様な人が集う場であり、シニア学生には重要な一翼を担っていただきました。本プログラムは再スタートのプログラムでもある。この1年は新しい学びを通して、次への目標に向かうための時間であり、皆さんは人生の再スタートに立ったと思います。本学での学びをもう一度社会に還元すべく、今後もイキイキと過ごしてほしい。」とお祝いの挨拶がありました。
 

卒業証書授与 

福田裕穂学長からお祝いのことば

3期生卒業生9人

講演会【第1部】シニア大学生3期生活動報告/4期生紹介/トークセッション

シニア大学生3期生活動報告

 この1年間で得た「学びの軌跡」を1分間に凝縮してスピーチしました。「若い学生と馴染めるか、講義についていけるか不安と緊張の連続だったが、ゼミや実習を通じて若い学生たちと同じ目線で楽しく学ぶことができた」、「最新のテクノロジーや価値観に触れたことが、自身の若返りの秘訣になった」、「講義もさることながら、一番の思い出はカフェテリアでのランチです。隣に座った学生と、今の流行や就職活動の悩みなどを語り合った時間は一生の宝物」、「地元の人間として知っているつもりだった秋田の食文化。講義や研究で体系的に学んだことで、違う景色が見えるようになりました。学び直したことで、郷土への愛着がさらに深まったことを実感しています」などという声が聞かれたほか、「大学で専門的に学んだ農業や環境、地域課題に対するの知識を活かし、これからは地域社会のボランティア活動などに還元していきたい」など、力強い決意表明もありました。
 

4期生紹介

 プログラムの継続的な盛り上がりを受け、本年4月から新たに第4期生としての活動をスタートさせた、65歳から85歳までの10名が紹介されました。 来年3月に予定している成果報告会に向け研究に取り組むほか、学生と共に講義を受けたり、サークル活動に参加したりといったキャンパスライフを送りします。紹介の場面では、最年長の85歳のシニア学生からは、「85歳、今が人生で一番ワクワクしている!」、という力強い言葉も飛び出し、会場からは新入生たちの門出を祝う盛大なエールが送られました。
 

4期生入学生10人(4月3日入学式) 

トークセッション「私が県大での学びで得たもの」

 第1部の後半では、1期生の渡辺清さん、2期生の菅原 文夫さんと伊藤 慎吾さんをお招きし、本学での学生生活を振り返るトークセッションが行われました。お二人は、在学中に取り組んだ本格的な研究活動のエピソードを中心に、学びがもたらした変化について熱く語り合い、会場からは感嘆の声と大きな拍手が沸き起こりました。
■ 渡辺 清さん 
 渡辺さんは、「エダマメ」をテーマにした研究について語ってくださいました。「真夏の圃場で若い学生さんと一緒に夜遅くまで研究に励んだことや、学園祭で納豆汁・コーヒーを販売した思い出は一生涯忘れません。今まで経験した事のない夢のようなような日々を過ごしました。これからも健康で、地域を盛り上げていきたい」
■ 菅原 文夫さん
 菅原さんは、身近な作物である「ナス」をテーマにした研究について語ってくださいました。「長年親しんできた農業ですが、櫻井先生の指導をいただきながら、科学的な視点からナスと向き合う日々は驚きの連続でした。単なる栽培経験だけでなく、データに基づいた分析を行うことで、農業の奥深さを再認識しました。この1年で、私の畑を見る目は劇的に変わりました」 
■ 伊藤 慎吾さん
 伊藤さんは、秋田の農家を悩ませる「カメムシ」の対策について、忌避剤の研究に取り組んだ経験を披露されました。「カメムシの習性を解明し、どうすれば農作物を守れるのか。研究室にこもり、試行錯誤を繰り返した時間は、まさに青春そのものでした。自分の研究がいつか地域の役に立つかもしれないという期待感が、学びの大きな原動力になりました」
 

 

今井通子さん講演会

 登山家・医師 今井通子さん(84歳)をお迎えして『人生100年のより良い生き方』と題してご講話いただきました。世界初の欧州三大北壁登攀に成功した経験や、医師としての知見を交えながら、森林セラピーによる心身のリフレッシュ、森林浴がもたらす免疫力向上やストレス軽減の効果など、そして何歳になっても挑戦を続けることの素晴らしさについてお話しいただきました。長年「テレフォン人生相談」のパーソナリティーを務められている今井さんならではの、深みと慈愛に満ちたメッセージは、来場したシニア世代だけでなく、運営に携わった若手学生たちの心にも深く響くものとなりました。

 人生100年時代、本講演会を通して、何歳になっても新しいことに挑戦することの大切さや生きることの素晴らしさを感じていただけましたら幸いです。本学では今後も「いつでも青春キャンパス」を通じて、県民の皆様の生涯学習支援と、多世代が交流する活気あるキャンパスづくりに邁進してまいります。

 ご来場いただいた皆様、ならびにご協力いただいた関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
 

【お詫びと御礼】抽選に漏れてしまった皆様へ

 この度は、特別講演会に定員の800名を大幅に上回る、約1,500名ものお申し込みをいただきました。 誠にありがとうございました。厳正なる抽選を行いましたが、会場収容人数の都合上、多くの皆様のご希望に沿いかねる結果となりました。本プログラムへの高い関心をお寄せいただいたにもかかわらず、ご期待に沿えませんでしたことを深くお詫び申し上げます。今回、会場にお越しいただけなかった皆様の「学びたい」「挑戦したい」という熱意は、私たち運営スタッフにとって大きな励みとなりました。「いつでも青春キャンパス」では、今後もシニア世代の皆様が輝ける場を、様々な形で企画・展開してまいります。次回のイベントや募集の際には、是非またのお申し込みを心よりお待ち申し上げております。