本学卒業生が「せり人」としてデビューしました!!

 この度、丸果石川中央青果株式会社(石川県金沢市)で活躍する本学の挑戦する卒業生、志賀 さんご さん(2020年3月生物資源科学部生物生産科学科卒)が、石川県の市場で野菜の『せり人』としてデビューしました!!
   
 志賀さんは、本学在学中から“農と食”に関わる様々な活動を精力的に行っていました。2・3年次には、秋田県の食と農の魅力発信などに取り組む、デリカテッセン&カフェテリア「紅玉」(横手市十文字)のインターンシップに参加し、横手市のサクランボ、モモ、リンゴなどの果物の販路拡大のため、秋田市内のケーキ屋さんに営業するなどして、商品開発等に繋げていました。  
  

Q 現在の仕事内容とやりがい 

 石川県の青果卸売市場で野菜の集荷・販売をしております業務内容は多岐にわたり、日々の発注業務や商品の検品、産地及び小売店舗の視察、企画提案や販促POPの作成などがあります。産地から新商品の出荷依頼があった際は、試食・写真撮影・商品シールの作成なども行いました。マニュアルはありませんが、自分の行動次第で販売環境に変化が出やすいため、担当者としてのやりがいを感じます。

 現在は、「せり人」の資格を取得し野菜の競売も行なっています。近年減少傾向にある販売方法ですが、公平且つ効率的に取引できる魅力があります。現場では、出荷して頂いた商品を検品しながら価値を見極める目利き力や、瞬時に価格を決定する判断力が求められています。

Q 秋田県立大学の学びと現在の仕事との関係

 現在勤務している青果卸売市場では、お客様からの要望や流行を掴み、産地に伝える仕事もしています。そのためには野菜や果物の品種の特徴を把握し、実際に生産してから販売するまでを想定しておく必要があります。

 在学中は植物遺伝・育種研究室に所属し、農業的・商業的に有用なリンゴ受粉専用系統の選抜に関する研究に取り組みました。研究では主にそれらの生態的・形態的特性(開花量・果実形質など)について解析し評価しました。有用な系統とは何か考察した経験が、現在の生産現場と消費者の両者に最適な商品提案をする上で役立っています。

 今後も産地と販売先のかけ橋として、双方に納得して頂けるお取引ができるよう経験を積みたいです!!


能登の個人農家コーナーの野菜をせり販売

Q 在学時の思い出や印象に残る出来事

 横手市十文字町の有限会社たかえん「デリカテッセン&カフェテリア紅玉」のインターンシップに参加したことです。秋田県内トップクラスの果樹産地である横手市には、こだわりを持って栽培している生産者が多く、地域の直売所では果物の販売も盛んに行われています。インターンシップでは生産者の方々と直接関わりながら調理用リンゴの魅力発信や新規取引先の開拓を行い、地域資源をただ消費するのではなく愛用することが豊かさに繋がると学びました。地産地消の循環を肌で感じ、農業と食に関する仕事をしたい気持ちがより一層強まりました。
 


食と農について精力的に活動


将来は地元・秋田県の課題解決にも貢献したい!! 

Q 今後の目標と将来の夢

 産地と消費地の距離を近づける事を推奨し、地域住民がその土地の食材と季節を一番美味しく味わうことができるようにしたいと考えています。生産者がいるからこそ、私たちの食卓が成り立っていると深く実感しました。一方で、様々な要因によって経営が厳しい状況が続いている産地もあります。他にも農業を取り巻く環境問題や、商品を運送するドライバーの労働問題など課題は山積みです。いつか青果を通じて地元である秋田県の課題解決にも貢献できるよう学び続けます。
 


オープンキャンパス 学生スタッフとして活躍


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