高大接続塾ハイレベル数学講座を実施しました(システム科学技術学部)

 令和4年3月28日から30日の3日間、本学本荘キャンパスを会場に「高大接続塾 ハイレベル数学講座」を実施し、高校生97名が参加しました。

 ハイレベル数学講座は、秋田県内の高校生に対し、社会への活用を見据えた数学や統計学を学習し、また、数学が物理にどう結びつくかを学ぶことで、高校数学の深い理解を目標としています。
 今年度は、宮本雲平准教授(総合科学教育研究センター)の「数学で解く物理の世界」と木村寛教授(経営システム工学科)の「統計学で解き明かす科学」の2講座が開講されました。

★数学で解く物理の世界(宮本雲平准教授)

<概要>
 微分積分は力学における運動方程式を解くために開発されたものですが、高校の学習では物理と数学がかけ離れてしまっています。この講座では、運動方程式を微分方程式として捉え、数学的に扱うことで、物理は公式の暗記ではないことを理解すること、数学Ⅲの内容である微分積分を学ぶモチベーションを高めることを主な目的としました。

<受講者の感想>
・高校での物理では公式を覚えて問題にあった公式を使って解くというイメージだったが一つの物理法則さえ知っていれば、公式を導き出し、問題を解けるというところが興味深かった。
・物理の運動の公式はそれぞれ異なるものであると思っていたけれど、今回の講義を受けて運動方程式と関係しているところに驚いた。まだ、微分積分を本格的に学習していないけれど、微分積分を学習したら、それを活かして物理の問題を解けるようにしたい。
・物理を授業で受けていて、どうしても公式を覚えられなく苦戦していたのですが、講座を受けて、公式の導出はすべて数学で可能なことを知り、早くその方法をマスターしたいなと感じました。
・普段も物理の授業は好きだけど数学とつながっていてより面白さを感じた。物理の面白さをより感じることができたのでこれからの受験勉強のモチベーションにしていきたい。


宮本 雲平 准教授

★統計学で解き明かす科学(木村寛教授)


木村 寛 教授

<概要>
 統計学とは?日常のなかでどのように用いられているのか?この講座では、模試や受験でよく耳にする偏差値や近年、社会に求められているデータサイエンティストを取り上げ、統計分野を学んでいく中で必要となる基本的な数学概念を解説しました。最終日には、講義で得た知識を活用し、共通テストの数学Ⅱ・Bの問題に挑戦しました。

<受講者の感想>
・高校の授業で平均、分散、標準偏差は習っていたが、社会でどのように活用されているのか分からなかったが、今回の授業で活用方法を理解することができた。
・統計の分野の講義は高校の授業であまり理解できなかったのですが、講義を受けて受験に役立つと思ったし、分かりやすくて受けてよかったと思った。先生のポジティブな言葉が多く、とても楽しい気持ちで受けることができた。
・確率分布などは、学校の授業では詳しく取り扱わなかったので、この講座で知識を身につけられてよかったと思う。内容も分かりやすく説明していただき、理解しやすかった。講座に参加してよかったと思う。これからの数学の学習に生かしたい。
・共通テストでも使える知識を身に付けることができたので、今回学んだことを活かして勉強を進めて行きたいと思います。また、自分の進路として統計学も気になっていたので触れることができ、良い機会となりました。


 この講座への参加を通じて、数学・物理への探究心が高まり、高校での勉学に意欲的に取り組み、高校数学の学習がより深まることを期待しています!