ジョブシャドウイング実施報告(小玉醸造株式会社)

 令和2年2月21日(金)、小玉醸造株式会社(潟上市飯田川飯塚字飯塚34-1)において、ジョブシャドウイングを実施しました。参加者は、生物資源科学部応用生物科学科の1年生2名、生物生産科学科の1年生1名、アグリビジネス学科の1年生2名の計5名です。
 小玉醸造株式会社は、秋田を代表する味噌・醤油と清酒の醸造元です。明治12年、味噌・醤油の醸造業として創業し、「ヤマキウ」の秋田味噌は県内一の生産量を誇ります。
 また、大正2年には、酒造業も始め、「清酒太平山」は全国清酒鑑評会などで数多くの金賞を受賞しており、秋田県を代表する蔵元の一つです。
 従業員は55名、本学の卒業生では大学院卒の1名が在職しています。

【概要】
 今回は、会社概要の説明、酒造りの「酒類課」と味噌・醤油製造の「食品課」それぞれの工場見学、経営者講話、OG講話、意見交換等のプログラムで実施しました。
 同社には、本学のインターンシップも受け入れていただいており、この日はインターンシップ実習生2名(応用生物科学科3年生2名)が、午後の経営者講話から最後の意見交換まで同じプログラムで参加しました。
 初めに「酒類課」を訪問し、同課製造係長から酒造りについて説明を受けた後、清酒醸造蔵「みずほ蔵」の見学を行いました。
 酒造りは早朝の作業で、ほとんどの作業は終わっていましたが、仕込みタンクや醪(もろみ)の自動圧搾機などを見ながら、清酒の一連の製造工程を学びました。
 次に味噌と醤油を製造する「食品課」を訪問し、本学の卒業生(10期院生)の同課製造係長から工場内を案内していただきました。
味噌蔵では、1個で5トンの味噌を仕込むステンレス製の桶が並んでいる様子などを見学し、醤油蔵では、100年以上前から使われている秋田杉の大きな仕込み桶を観て、味噌と醤油の製造工程を学びました。
 午後は、酒蔵を改造したフォトギャラリー「ブルーホール」で、小玉真一郎代表取締役社長から経営者講話をしていただきました。
 小玉真一郎代表取締役社長は、同社5代目の社長で、秋田県酒蔵組合会長も務めています。
 小玉社長からは、秋田県の酒造業に関する様々な話や、「小玉醸造創業140周年記念写真展」の写真を解説しながら、会社の歴史や概要などについての話がありました。
 OG講話では、本学の卒業生の食品課製造係長から、大学での専攻、就職活動、会社での仕事などの話をしていただき、学生からの質問にも丁寧に答えていただきました。
 常務取締役管理部長との意見交換では、地元で就職することなど学生の職業観の話題などで意見を交換するとともに、「自分にある物を最大限生かすことが大事」など、学生へのアドバイスもいただきました。

【学生の声】
◎ジョブシャドウイングの感想は?
・初めてお酒、食品の製造現場を見学し、衛生面や検査面など、現場でしか感じられない貴重な経験ができた。今後の自分の方向性や就職を考えるにあたって、とても参考になる良い機会となった。
・事前準備で醸造について調べておいたので、工場見学では、説明が理解できた。醸造についてさらに興味、関心を持つことができた。疑問がある点については、積極的に質問することができた。講話、意見交換では、働いている人の職業観などを知ることができ、自分の職業観についても考えることができた。

◎職業選びや自分が働くことについて、感じたことは?
・働く上で、何を思い、何を大切にするべきか、良く理解し考えることができた。生の声を聞くことで、職業選びなどに関する考えに結びついた。
・自分の将来の方向性を全く決めていなかったので、色々考えていくにあたって、とても良い機会になった。

◎これからの学習や生活で身につけたいこと、生かしたいことは?
・周りの人と意見を交換したり、人の話をよく聞いたり、人と人との関係性を大切にしていきたい。大学では、就職や研究室の話をあまりしていないので、周りがそれらについてどう考え、行動していきたいのかなど、色々話していこうと思う。
・醸造の原理や工程を説明してくださったが、勉強していないとできないことだと思う。これからの大学生活では日々勉強に励んでいきたいと思う。また、自分は植物に興味を持って大学で学んでいるが、自分がやりたいことに限らず興味を持ったことは何でも調べる気持ちを持とうと思う。

小玉醸造でのジョブシャドウイング
工場見学(酒類課)①

小玉醸造でのジョブシャドウイング
工場見学(酒類課)②

 

小玉醸造でのジョブシャドウイング
工場見学(食品課)

小玉醸造でのジョブシャドウイング
経営者講話①

小玉醸造でのジョブシャドウイング
経営者講話②

小玉醸造でのジョブシャドウイング
意見交換