八郎湖の課題解決に取り組む新たな研究会について
八郎湖の課題解決に取り組む新たな研究会について
本学生物資源科学部の谷口吉光教授(生物環境科学科)が発起人となり、八郎湖に関する課題解決に取り組む「八郎潟・八郎湖学研究会」の設立準備が進められています。
「八郎湖」は、「八郎潟」の干拓事業によって残された、秋田県中央西部に位置する湖です。八郎潟は、かつて琵琶湖(滋賀県)に次ぐ全国第2位の湖沼面積を有する大きな湖でしたが、昭和32年に始まった干拓事業によって大部分が陸地となり、その干拓地に本学もキャンパスを有する大潟村が発足しました。
干拓後の八郎湖は、大潟村を始めとする近接市町の農業用水として利用されてきましたが、徐々に富栄養化が進行し、近年はアオコ問題(緑色の藍藻類が大量に発生して八郎湖が緑色に染まってしまう現象)が発生するなど、水質汚濁の問題が顕在化しています。また湖内では、ワカサギやシラウオを主な魚種とする漁業が営まれていますが、漁業の衰退も問題となっています。
そこで、谷口教授のほか、本学の杉山秀樹客員教授や高橋秀晴教授(総合科学教育研究センター)など県内外のさまざまなジャンルの研究者が連携して、これらの課題の解決に取り組む「八郎潟・八郎湖学研究会」を発足するために、今年8月から準備を進めてきました。
研究会では研究者と地域住民が一緒になって、干拓前後で変わった自然や歴史、文化などについて学び、これからの八郎湖がどうあるべきかを考えて、提案していく予定となっています。
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「八郎潟・八郎湖学研究会」準備会が主催して先日行われた第1回「潟さべり」。 八郎湖でただ1人の専業漁師である櫻庭新之助さんご夫妻から干拓前の漁業に ついてお話を伺いました。 |