ジョブシャドウイングを実施しました(インターフェイス株式会社)

 本学では、学生の職業観・勤労観の形成及び県内企業への理解・県内定着の促進を目的に、平成27年度から学部1・2年次生を対象にジョブシャドウイング(職場観察型一日インターンシップ)を実施しています。

 令和4年2月10日(木)、インターフェイス株式会社(秋田駅前「フォンテAKITA」7階)のご協力をいただき、生物資源科学部の学生5名が参加してジョブシャドウイングを実施しました。同社は平成18年に設立された秋田発のベンチャー企業で、化粧品や医薬部外品等の安全性・有用性の臨床試験を行っています。秋田の人をモニターに、新製品の開発のため国内外の大手メーカーから依頼された化粧品等の受託試験を行っており、従業員は25名で本学卒業生も在職しています。昨年2月には、事業の優秀性等を評価されて「第27回東北ニュービジネス大賞」を受賞しています。

概 要

 当日は日程説明に始まり、会社概要の説明、職場見学・業務体験、経営者講話、意見交換と続きました。同社は化粧品に関連する企業で、女子学生の参加希望が多く、参加できた学生は熱心に見学し、質問していました。
 初めに、竹本マネージャーから同社の業務概要について、クイズを交えての説明がありました。従業員は25名で理系の女性が数多く活躍しており、登録モニターは約11,000人。「秋田美人」に着目した海外大手メーカーの高級化粧品の臨床試験を行い、2011年に当該企業からベストビジネスパートナーの表彰を受けたことで仕事の幅が広がったとのことです。化粧品が世に出るまでには、市場調査・コンセプトの設定・処方開発・安全性等を確認する臨床試験・生産という段階を踏み、インターフェイスはこのうちの臨床試験を行っていること、そして臨床試験を行うには、被験者募集・試験・被験者管理・データ取りまとめ・統計解析・報告書作成という作業が必要で分業されることも多いが、インターフェイスはワンストップで行っているとの説明がありました。
 

生物資源科学部の学生5名が参加

職場見学

 職場見学では入社3年目の高橋さんのご指導の下、2組に分かれてサンプルの計量、データ入力、容器のラベル貼りなど実際の業務を体験したほか、クライアントから高く評価されている恒温恒湿室(臨床試験を行う部屋)など実際の仕事の様子を見学させていただきました。
 

経営者講話

 経営者講話では、野澤一美代表取締役から、ご自身の起業に至るまでの経験や経緯などについてお話があり、学生からのチャレンジできる理由や韓国コスメについてなど様々な質問に対して、学生とやり取りをしながら、丁寧に答えていただきました。また、ビジネスで英語は必須であり可能なら留学して欲しいこと、成長することは楽しいことでありアンテナを張ってやりたいことを探すこと、だらだら過ごさず挑戦することなど貴重な助言を頂きました。
 野澤一美代表取締役は、埼玉県出身で本県にはゆかりのない方ですが、起業のきっかけは、アメリカで10年以上の化粧品臨床試験の経験があったことから、日本の化粧品会社から国内に臨床試験の会社を創ってほしいと要請があったためとのことです。
 秋田で創業した理由は、秋田市の友人から県のベンチャー支援事業の紹介を受けたことに加え、「秋田美人」の存在が大きかったと言います。さらに、意外に首都圏から近いことと、創業資金が東京に比べ安いことも理由に挙げておられました。
 また、学生へのアドバイスとして、「語学力が大事。英会話ができることにより社会での可能性が広がる。できれば1年間留学して、語学や外国の文化を学んで欲しい。」「採用面接では、前向きか、素直か、向学心があるかというところを重視している。若い人は失敗を怖がらないこと。失敗しても自身が気にするほど周りの人は気にしていない。どんどん挑戦し、失敗から学ぶことで成長する。」などと学生を激励するお話をいただきました。
 

ジョブシャドウイング参加の感想

・地元の秋田県で化粧品の評価を行う会社があることを深く知らなかったため、とても良い機会となりました。
・予め企業について調べていましたが、実際に体験してみないと分からないことが多いなと感じました。
 また、社長さんのお話を聞けたことが一番印象に残り学びに繋がりました。
・「働く」ことについて漠然と考えていましたが、参加してみて「こんなものだろう」という印象が具体的になり参加して良かったです。
・社長さんのお話では、自分になかった視点や考えを得ることができ、成長に繋がったと思うので、これからも色々な人や本に接して、新しいものを取り入れていきたいです。
・社長の「目的があってその先に目標がある」という話は印象に残りました。自分の目的・目標を明確にし、その先の自分のキャリア形成に繋げていきたいです。
・自分が働くことについて、以前は「どの仕事でもお金が貰えることが大切」と考えていたが、「お金を稼いだ後どうしたいのか」考えると、「自分がやりがいを感じる仕事に就いたほうが良い」との話を聞いて感心しました。ただ単にお金を稼ぐことを考え過ぎてしまい、その先の視点で考えることが疎かになっていることに気づきました。
・英語が大事、絶対にやっておいたほうが良いとのことなので、英語の勉強に力を入れようと思います。また、努力で人は成長できることや挑戦は報いられなくても誰かが見ているという話を聞いて、恐れず挑戦して、努力できる人になりたいと思いました。
・ただ行動するだけではなく、そこから自分自身を定期的に見つめ直し、考えて行動すること。人とのコミュニケーションを積極的にとって、様々な考え方や価値観に触れたいと思います。