ヒマラヤプロジェクト帰国 代表に聞く(第1回)

ヒマラヤプロジェクト帰国!

―今年度プロジェクト代表・植田さんに聞く(1)―

 

 

(第1回)

自然エネルギーを利用した発電装置の製作と、その装置を海外に設置する活動を通じて実践的な学習・国際交流することを目的に設立された「ヒマラヤプロジェクト」。プロジェクトの遠征メンバー7名は昨年12月23日に秋田を出発し、ネパール・チュプルン村の診療所にLED電灯を設置して、1月10日に本荘キャンパスへ無事戻ってきました。

ネパールではどのような出会い・どのような発見があったのでしょう。今年度のプロジェクト代表である機械知能システム学科2年・植田智大さんにお話を聞きました。

 

 

―植田さんはなぜネパール遠征に参加しようと思ったのでしょうか。

 

 一言で言えば、「好奇心」です。プロジェクトに参加した先輩方の体験談では、高山病になった話など苦労のエピソードも多かったですが、逆になかなか味わえないことなので自分も体験してみたいと思うようになりました。もちろん、電灯を設置しに行きたいという思いも強く持っていました。

 

―診療所への電灯の設置は順調に進みましたか。

 

 診療所は内壁や天井が未完成だったので、診療所の現場責任者と打ち合わせを行いながら設置作業を進めていきました。

 思わぬアクシデントもありました。現地に到着後、チャージコントローラーという部品が壊れていることが分かったのです。これはバッテリーの充放電を制御する非常に重要な部品なのですが、高価なこともあり予備は持ってきていませんでした。想定外の出来事に、緊急会議を開いて対策を考えました。結局チャージコントローラーは省いて、充電済みのバッテリーと電灯を設置して帰ってきました。これから部品をネパールに郵送して、現地のシェルパさん(注:登山隊の荷物を運んだり、ガイド役を務めたりする人)に設置してもらうことにしています。

 

―チュプルン村滞在4日目には点灯式を行ったそうですね。村の人の反応はどうだったのでしょうか。

 

 点灯式には村の子どもたちや診療所の関係者など、総勢50名もの人たちが集まってくれました。

 これまで、村には私たちの先輩が4年前に電灯を設置した寺院(注:ヒマラヤプロジェクトは4年前にもチュプルン村に遠征し、寺院に電灯を設置しました)以外に灯りはなく、夜は真っ暗でした。だから光が灯った瞬間に子どもたちが見せた無邪気な笑顔から彼らの喜びが伝わってきて、頑張ってきたものがようやく形になったんだな……と胸がいっぱいになりました。

 点灯式では他に、株式会社クラレ様の「ランドセルは海を越えて」キャンペーンの一環として、子どもたちにランドセルと文房具の寄贈も行い、現地の人々との交流を図りました。

 

 太陽光発電パネル設置作業中の学生たち

 点灯式の様子

 太陽光発電パネル設置作業中の学生たち 

 点灯式の様子

 

第2回インタビューでは、ネパールに遠征して最も印象に残ったこと、最も楽しかったことなどを植田さんに聞いていきます。

 

 

第2回インタビューに続く