平成30年度公開講演会を開催しました

平成30年度公開講演会を開催しました

 

 

 10月20日に秋田キャンパスの講堂において、平成30年度公開講演会を開催しました。
 今年は、日本の古代ギリシャ・ローマ研究の第一人者で、40年以上にわたり地中海遺跡の発掘調査に携わっております青柳正規氏を講師にお迎えしました。

 

 青柳氏からは、「2020東京オリンピックは地方創生の切り札になるか?~ローマ帝国の歴史に学び、秋田の未来を読む~」と題した講演の中で、ローマ帝国300年の繁栄の秘密や、ヨーロッパと日本・秋田の文化の違いなどについて、深く広く解説いただきました。また、遺跡にまつわるエピソードなど、スライドを交えながら識見や示唆に富んだお話をいただきました。

 

 「オリンピックはスポーツの祭典であり文化の祭典である。財政難・人口減など様々な社会問題を抱える地方にとって、正に地方創生のチャンスと言える。秋田の伝統的な祭り・文化・慣習を見直し掘り起こし発信していくことが、活性化の起爆剤に繋がる。小さな村の鎮守様の秋祭り、夏の収穫祭なども、世界的に見ると非常に価値ある文化行為である」といった考えを述べられました。
 参加者からは、「事実のみでなく生活様式や思想もあわせて説明があり、興味深く聴講することができました」「秋田の視点からオリンピックを考えるきっかけになりました。」「古代ローマと現代日本との共通点が非常に興味深い。伝統ある日本らしさを取り戻す契機として、オリンピックを捉える視点が必要だと実感した」といった声が多く聞かれました。

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【青柳先生からご提供いただいた古代ローマ遺跡発掘現場等の写真】

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大理石製ペプロフォロス像の出土状況 大理石製ディオニソス像の出土状況

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 Vano1/4 と大理石製円柱列 青柳正規先生と調査チームの仲間