本学教員が農業農村工学会賞(国際貢献賞)を受賞しました

 8月29日に愛媛大学で開催された2023年度(第72回)農業農村工学会大会において、生物資源科学部アグリビジネス学科増本 隆夫 教授[ルーラルエンジニアリング、専門:農業水文学]が「PAWE誌の国際ジャーナルとしての地位確立による国際貢献」との受賞理由により、農業農村工学会賞(国際貢献賞)を受賞しました。

 PAWE誌は、「Paddy and Water Environment」誌の略称で、アジアモンスーン地域の特徴である水田稲作や水田灌漑に関する研究を世界へ情報発信するため、日本、韓国、台湾の農業農村工学会等の3学術団体の支援のもと国際水田・水環境工学会(PAWEES)が2003年からSpringer-Nature社を通じて発刊しているもので、現在インパクトファクター2.2(2022年IF)を獲得しています。

 増本教授は、発刊当初からEditor等(2010~2016年)として関与するとともに、2016~2022年にEditor-in-Chief(6年間)を務め、国際水田・水環境工学会からは2012年に国際賞(PAWEES International Award)も受けています。
 

現在取り組んでいる研究テーマと概要

 増本教授は、「ほ場から流域規模の農地水利用と自然・人為的水循環変化」をテーマに研究を進めております。農業における水利用は、人為的な管理が行われることが大きな特徴ですが、それを定式化しモデル解析を行っています。加えて現代では、畑地転換、都市化等による土地利用変化、気候変動による両極端現象(洪水や渇水)の増大、高齢化等による水管理の粗放化、AI技術の導入など、大きな変化が引き起こされています。それらに伴う農地水利用の変化や対応策を検討する研究をほ場レベルから流域レベルで進めています。
 

学生を研究指導する増本教授