本学大学院生が日本食品工学会で「優秀発表賞」を受賞しました

 本学大学院・生物資源科学研究科 博士前期課程2年の⼩⽥嶋 彩⽮さんが、8月3~4日に大田区産業プラザPIOで開催された、一般社団法人日本食品工学会が主催する「日本食品工学会第24回(2023年度)年次大会」において研究発表を行い、優秀発表賞を受賞しました。おめでとうございます!!

 日本食品工学会は、21世紀に直面する、食料、エネルギー、環境問題に視点を置きつつ、工学的な立場で食品に関する諸問題に取り組み、人間の健康で豊かな生活に貢献することを目的とした学会で、研究内容の優れた発表を行った支部所属あるいは学会入会予定の学生会員を選抜し、優秀発表賞を授与しています。
 

受賞した⼩⽥嶋 彩⽮さん


☆研究発表タイトル

 日本食品工学会第24回年次大会
  『フライドポテトの品質評価における近赤外スペクトルの利用』
   小田嶋彩矢、張函、陳介余

☆研究概要

 フライ食品は高温に熱した油脂の利用によって、短時間で原材料に香ばしい香りや食感など、新たなテクスチャーを付与します。しかしながら、油脂は熱酸化が起こると、人体に有害な物質を生成します。油脂分析には、人の手による手間とコストが非常にかかります。健康被害予防や食品の安全性の観点から、機器分析による迅速性と客観的な評価法の開発が必要になると考え、本研究では、近赤外分光法を活用し、油脂の劣化状態を分析する可能性を探りました。12種類の植物油で得たフライドポテトを実験試料として用い、NIRSystems Model-6500で400-2500 nmの波長範囲のスペクトルを測定した結果、特に1100-1800 nmのスペクトルには油脂の劣化指標とで非常に高い予測精度のモデルを作成することができました。このことから、近赤外分光法を活用してフライドポテトに含まれた油脂の劣化状態をポテトのままで迅速的に分析する可能性を示しました。

☆受賞コメント

 この度は、「日本食品工学会第24回年次大会」においてポスター発表賞をいただき、大変光栄に思います。昨年の学会では全て口頭発表のみの参加だったため、初めてのポスター発表は少々不安ではありましたが、私の研究に興味を持って耳を傾けてくださった方々から質問やアドバイスなど、たくさんの新たな視点を頂き、今後自身の研究を取り組むうえでモチベーションが高まる貴重な機会になったと感じております。今回いただいた賞を糧に、卒業までの残り少ない期間、修士論文の完成に向け邁進していきたいです。
  

張 函 准教授と一緒に!!