【学長メッセージ】学生のみなさんへ

 学長の小林です。
 新入生の皆さんに対しては、本来であれば本学講堂で盛大な入学式を行い、皆さん全員の名前を読み上げ入学許可を行い、入学の喜びを改めてかみしめていただく予定でした。また、式を通じて本学教職員、秋田県知事をはじめ多くのご来賓から、皆さんへの心からの歓迎を示すはずでした。一方、入学式とは皆さんが心機一転、これから秋田県立大生として大学生活を行うための、「けじめ」の行事でもありました。それが新型コロナウィルスの影響でかなわなくなり、大変申し訳なく思っています。これらの状況をカバーするために教職員は色々知恵を絞っていますので、その指示に従うようお願いします。

 さて、全学生の皆さん、まずは感染拡大防止に力を注ぎましょう。一般に病気にならないようにすることは不可能ですが、この感染症は違います。感染を抑えることができます。それは人と接触する機会を無くすことです。でも現実は接触をゼロにすることはできませんので、この感染症の特徴を理解した上で、接触による感染リスクを極力減らす努力をすることです。昨日専門家会議からどうすれば人との接触を8割減らせるのか、日常生活を見直す10のポイントが提示されました。

・会話をする際にはマスクを着用
・ビデオ通話を利用した帰省
・飲み会はオンラインで
・在宅勤務
・病院を訪れず遠隔治療を受ける
 3密が問題視される買い物については、
・スーパーでの買い物は最少人数で空いている時間に行う
・急がない買い物は通販等を利用する
・飲食は、持ち帰りや宅配を推奨
・体を動かす際は、ジョギングは少人数で、公園は空いた時間や場所を選ぶこと
・筋トレやヨガは自宅で動画を活用する、です。

 また、今回の会見で強調されたのは、「医療機関では院内感染が起こり、医療従事者への偏見や差別が拡大している。この新型コロナウイルスは、誰もが感染しうる感染症だということ。感染リスクと隣り合わせて働いているすべての人々に対する敬意を、みんなで示しましょう」と述べ、誤った認識に基づく、医療従事者などへの偏見や差別の解消を訴えました。また、「目標である8割の接触の削減が達成できているとは言えない状況。すでに皆さんには大変な協力をいただいていますが、もう少しの努力や工夫をしていただけると幸い」と付け加えました。

 秋田県知事からも感染拡大防止に関して同様なメッセージが出ています。ここでは、私たちが県外に出ること、県外からの人を受け入れないことが強調されています。地方での医療崩壊を防ぐためのものです。新型コロナウィルスとの戦いは、見えないものとの戦いで敵はいつ侵入してくるか分かりません。全く人ごとではありません。私たち全員が戦士として力を合わせて立ち向かうことがとても重要です。皆さんのコロナ感染拡大防止に対する意識、感染リスクへの想像力が最も大事だと言うことを是非認識してください。そして授業等に関しては各学部から出る指示に従って行動してください。

皆さんと教職員全員で力を合わせこの難局を乗り越えましょう。
令和2年4月23日
秋田県立大学 学長 小林 淳一