【はちプロ】八郎湖の水草を復活させる水槽を設置しました

 この度、NPO法人はちろうプロジェクトは、千葉県立中央博物館の主任上席研究員である林紀男先生を招き、八郎潟の水草(モグ)を復活させる水槽の設置と水草の植え付け作業を行いました。

 同法人は、八郎湖流域をフィールドに、環境学習や八郎湖と住民をつなぐ流域ネットワークの構築等の活動を通じて、八郎湖再生を担う人材を育てる活動を展開しており、本学生物資源科学部の谷口吉光教授(生物環境科学科)が副代表理事、大学院・生物資源科学研究科の鎌田洋平さんがコーディネーターを務めております。

 今回設置した水槽は、昨年度「生きものふるさと水槽」として井川町立井川義務教育学校に設置された水槽と同じもので、八郎潟干拓前の地層から種子を掘り出し、八郎湖に水草を戻そうというプロジェクトの第一歩となる活動です。この水草の苗は生物環境科学科生態工学研究室により、干拓前の八郎潟の水草が残る旧船越水道のため池などから、埋土種子を採取することで再生されたものです。

 今回は、同法人のメンバーを中心に、「はちプロ学生部」に所属する本学の生物環境科学科の学生や秋田公立美術大学の学生など、多くの方に参加いただき、午前中は はちろうプロジェクト事務所(旧八郎潟展示館うたせ館)、午後は秋田キャンパスで設置作業を行いました。

 植え付けた水草は、エビモ、コウガイモ、セキショウモ、クロモ、センニンモなどで、いずれも八郎潟で生まれ育った土着の水草です。林先生からの「水草が増えれば、それをすみかにしてミジンコが増え、アオコを食べて水をきれいにしてくれる」というビオトープ管理のアドバイスを、正に実践する場になります。

 同法人では、将来この水草を八郎湖に復活させることを目標にしており、今後は子供たちや学生、地域の方々など幅広い世代の皆さんと一緒に、様々な地域に水槽を設置し、プロジェクトを鋭意展開することとしております。同法人の今後の展開に注目していただければと思います。  


★昨年度、井川町立井川義務教育学校で実施した水槽の設置作業の様子