大気環境学会で「ベストポスター賞」受賞!
平成22年9月8~10日に大阪大学豊中キャンパスで開催された第51回大気環境学会年会において「ベストポスター賞」を受賞しました。
大気環境学会は、1959年に創立され、会員数は1,372人(学生会員96人)と非常に大きく、日本の大気汚染の改善に関する多大な業績を挙げている学会です。また、国内の環境分野では、最も長い歴史を持つ学術団体の一つとして国内外から高く評価されています。
今回のベストポスター賞は、学生・社会人の区別はなく、88件のエントリーに対し、参加者が一人一票の投票を行い、内容の新規性や明快さに加え分かり易い表現が高く評価された結果、5件の受賞の中の一つに選ばれました。 また指導教官の川島洋人先生が、「大気環境学会地域奨励賞」を受賞し、同学会の総会にて表彰を受けました。
ベストポスター賞の受賞タイトルは、「大気中VOCsの水素安定同位体比の分析における課題と環境測定(菊池奈美、川島洋人)」です。現在、安定同位体は地球科学や生物学、鑑識学など様々な分野で注目されており、私達の研究では、光化学スモッグの主な原因物質である大気中VOCsの水素安定同位体比を高精度で分析し、その起源や挙動を調査することを目指しています。VOCs中の水素安定同位体比の測定事例は、国内外でほとんど存在しないため、試行錯誤の日々でした。今回は実環境が測定できるところまで高精度測定が可能になったので、その手法を報告しました。ようやく少しずつですが、結果が出始めた時だったので、このような賞に選んで頂いて、本当に嬉しく思っています。また、先生からは「僕らには賞を頂けるような組織力はないから、期待するなよ!」と言われていたので、今回は先生も含めてダブル受賞となったので、皆でびっくりし、見えない応援団がいたのかと、本当に胸が熱くなりました。今回の受賞を励みに、さらに意欲を持って研究活動に邁進し、新たな成果を目指して、努力を続けていきたいと思っています。
学会の間は、研究関係の先輩方と毎日、昼・夕食を共にさせてもらいました。研究所や大学の人達の研究に対する思いや、悩みを聞くことができ、また帰りには大阪市にある適塾(緒方洪庵の塾)にも寄り、非常に有意義な学会となりました。
最後になりましたが、研究が存分に出来る環境を与えてくれた菊地英治先生、梁瑞録先生や、指導してくれた川島洋人先生と日頃から一緒に研究に取り組み、サポートしてくれている倉橋貴大先輩、浅倉功君、近藤匠君に深く感謝いたします。
質問に答える筆者 | 坂本学会長より賞状を受け取る筆者 |
質疑に応じる倉橋先輩 | 先輩方との記念撮影 |
幕末の志士になりきって(適塾にて) | 学会終了後、道頓堀にて |