本学教員がA-STEP機能検証フェーズに採択されました

 木材高度加工研究所の足立 幸司准教授が、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)の研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)機能検証フェーズ試験研究タイプの令和元年第2回課題提案に採択されました。

 この事業は、地域企業開発ニーズを大学などが保有する研究成果、知的財産がその解決に資するかどうかを確認するための試験研究開発費で、足立准教授は、「続揉稔加工によるフレキシブル木質シートの開発」と題したテーマで、県内企業のニーズに対応すべく、三次元成型性に優れた木質シートの開発を進めます。

★研究テーマ「揉稔加工によるフレキシブル木質シートの開発」
 本研究は、自動車内装や家電などの表面部材市場をターゲットとした木質シートを開発します。今、自動運転や電動化によって自動車の果たす役割が、単なる「移動」から「移動+空間体験」に変わりつつある中で、住空間の質を高める素材として長く使われてきた木材の活用が待望されています。温かみがあり、心地よい質感をもつ木材という素材の利用が広まりきれない理由の一つは、三次元成形の難しさと加工技術の高価さが挙げられます。そこで私たちは、紙衣や縮緬など、天然素材をやわらかくする日本の伝統技術に着想を得た「揉稔加工」という新技術を用いて、これらの課題解決に挑戦します。

★足立准教授のコメント
 新技術の実用化研究にチャレンジする機会を与えていただき、大変嬉しく思っております。
 ”早く、安く、良いものを作る技術” を突き詰めて、木を好きな人に、気に入られる製品を届けられるように努力します。