本学大学院生が日本応用糖質科学会でポスター賞を受賞

 この度、「日本応用糖質科学会2025年度大会(第74回)」において、大学院生物資源科学研究科の小田すみれさん(生物生産科学科/植物生理研究室、指導教員:藤田 直子 教授)が、澱粉の成分であるアミロースを合成する酵素に関する研究成果を発表し「ポスター発表賞」を受賞しました。本賞は、糖質科学に関する優れた研究発表を行った若手研究者や学生を奨励および表彰するものです。

研究発表タイトル・発表者

『イネのアミロース合成酵素GBSSI及びGBSSII二重変異体におけるアミロース様αグルカンの構造解析』
 小田すみれ、三浦聡子、藤田直子(秋田県立大学・生物資源)
 森田隆太郎(東京大学・農学生命)、クロフツ尚子(秋田高専)、花城勲(鹿児島大学・農)

研究概要 

 澱粉は直鎖状のアミロースと分岐状のアミロペクチンから成り、アミロースは澱粉粒結合型スターチシンターゼ(GBSS)が合成しています、イネなどの穀類はGBSSIとIIの2種類をもち、GBSSIは主に胚乳、GBSSIIは主に栄養器官で強い発現があります。両GBSSの変異体を交配して作出した二重変異体の澱粉は、アミロース含量が完全に0%にはならず、アミロース様のαグルカンがごくわずかに存在しました。このアミロース様αグルカンをゲル濾過カラムクロマトグラフィー、ヨウ素染色、キャピラリー電気泳動により解析したところ、アミロースと同等の長さをもち、分岐が存在することが示唆されました。

小田さんのコメント 

 この度は、日本応用糖質科学会2025年度大会においてポスター賞を賜りまして、大変光栄に思います。指導教員の藤田直子教授をはじめ、ご協力いただいた植物生理研究室の皆様には厚く御礼申し上げます。今回が初めての発表でしたが、様々な分野の方々から多くのご助言や激励の言葉をいただき、大変貴重な経験となりました。この受賞を励みに、今後の研究活動もより一層努力していきたいと思います。

藤田教授のコメント 

 小田さんの研究は、澱粉の成分であるアミロースの合成に関するものです。アミロースを合成する酵素は、イネではGBSSIとGBSSIIの2つがあるのですが、この2つを完全になくしたにも関わらず、ごく少量のアミロースが検出され、その分析をやっています。量が少ないため、それを集めて分析するのがとても大変なのですが、小田さんは辛抱強く取り組んでいます。地道な研究ですが、今回のポスター賞でも、学会の中では関心が高く、今後の小田さんの報告も心待ちにされていると思います。