【COI-NEXT】国内最大級の環境展示会「エコプロ2025」に研究成果を出展しました
令和7年12月10日(水)から14日(日)までの5日間、東京ビッグサイトで開催された日本最大級の環境展示会「エコプロ2025」に、本学の研究成果を出展しました。
本学ブースでは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」の研究成果として、秋田県産スギを活用した超小型電気自動車(BEV)「あきた もくまる」、可撓性を有する新しい木質材料「やわらかい木」、および木ダボ接合積層材 DLT(Dowel Laminated Timber)を展示し、森林資源の高付加価値化と持続可能な材料利用に向けた、本学の先端技術を広く発信しました。
会場には多くの児童・生徒、学生が来場し、「見て・触れて・学ぶ」体験型展示を通して、環境配慮型技術や木材利用の新しい可能性に触れていただきました。次世代を担う若い世代に対し、本学がCOI-NEXTを通じて進める研究の意義を直接伝える貴重な機会となりました。
本学は、COI-NEXTを通じて、地域の森林資源を核とした産学官民連携による共創を推進し、持続可能な社会の実現に貢献する研究・教育を今後も展開してまいります。
ご来場いただいた皆様、ならびに関係各位に厚く御礼申し上げます。本学は今後も、COI-NEXTプロジェクトを通じて、地域の森林資源を核とした産学官民連携による「共創」を強力に推進してまいります。研究成果の社会実装を加速させ、環境と経済が循環する持続可能な社会の実現に向けて、次世代を担う人材の育成と革新的な研究・教育活動をより一層展開してまいります。
秋田杉を活用した超小型電気自動車「あきた もくまる」
『あきた もくまる』は、トヨタ車体株式会社の1人乗り電気自動車「コムス(P-COM)」をベースに、同社が開発した木粉複合樹脂TABWD(Toyota Auto Body Wood-plastic material)を活用し、秋田県産スギの木質繊維を用いた木質繊維複合樹脂を組み込んだ外装パーツを車体部材に採用した超小型電気自動車です。地域資源である森林資源をモビリティ分野に応用することで、木材の高付加価値化とカーボンニュートラルの実現を同時に目指す取り組みです。会場では実車展示を行い、来場者に直接触れていただくことで、木材の温もりや質感、従来の自動車とは異なる新しい価値を体感していただきました。木材の可能性を広げる「やわらかい木」
併せて展示した「やわらかい木」は、木材に可撓性を持たせることに成功した新しい木質材料であり、COI-NEXTで進められている木材の高機能化研究の成果の一つです。建築、内装、プロダクトデザインなど、幅広い分野への応用が期待されており、来場者から高い関心が寄せられました。金属や接着剤を使わない木質構造材「DLT(木ダボ接合積層材)」
DLTは、木材同士を木製ダボのみで接合する構造材で、金属部材や接着剤を使用しない点が特徴です。環境負荷の低減やリサイクル性の向上が期待されるほか、国産材の有効活用や中大規模木造建築への応用に向けた研究が進められています。農林水産大臣政務官・国土交通大臣政務官が本学ブースをご視察
会期中、本学ブースには農林水産大臣政務官 山本 啓介 様、および国土交通大臣政務官 永井 学 様が来訪されました。両政務官は、「あきた もくまる」を中心に、本学が展示する先端的な木質材料を熱心に視察されました。視察の際に行われた意見交換では、森林資源のさらなる利活用や、新材料の社会実装に向けた展望について活発な議論が交わされました。本学がCOI-NEXTを通じて推進する「森林資源を核とした持続可能な社会づくり」の取り組みに対し、両政務官からは深い理解とともに、今後の研究進展に対する強い期待のお言葉をいただきました。

