本学大学院生が日本土壌肥料学会でポスター賞を受賞しました

 令和6年7月10日~11日に青森県観光物産館アスパムで開催された、2024 年度日本土壌肥料学会東北支部大会(青森大会)において、大学院・生物資源科学研究科(生物環境科学科卒/自然生態管理学研究室)の杉本 海晴さん(博士前期課程1年)がポスター賞を受賞しました。

 杉本さんの発表演題は「八郎潟干拓地における代搔き濁水の分光反射特性の評価」で、生物環境科学科の早川 敦 教授[専門:生物地球化学]の指導の下、八朗湖の水質改善を目的に、代搔き濁水の濁度をドローンを用いて、低コストに水域を包括的に評価した点が高く評価され本章の受賞に至りました。

研究発表タイトル・発表者

「八郎潟干拓地における代搔き濁水の分光反射特性の評価」
 杉本 海晴 早川 敦 石川 祐一 高橋 正 東 義洋

研究概要 

 本研究の試験地である八郎潟干拓地は、懸濁物質を含んだ代搔き濁水の流出が八郎湖の水質汚濁の要因となっています。本研究は、その八朗湖の水質改善を目的としています。今回の発表では、ドローンを用いて代搔き濁水の濁度を広域予測した結果を報告しました。一般的な分析では、点での評価しかできず、水域を包括的に評価するのにコストがかかるのに対して、ドローンを用いることで、水域の濁度を面的に捉えることができ、低いコストで水域を包括的に評価することができます。今回の研究では農業用水路での試験でしたが、今後、衛星画像を利用してより大きな水域の濁度を面的に評価することを考えています。

受賞コメント 

 自分自身、大学院生の期間中に、学会で賞を取ることを一つの目標としていたので、このような素晴らしい賞をいただけたことを、非常に嬉しく思います。 研究の手法や資料の方法などを指導してくださった先輩方や、期限ぎりぎりまでポスターの添削をして下さった先生方や、日ごろから支えてくださっている自然生態管理学研究室の皆様のお力添えあってのことと感じています。濁度の広域予測の他にも、ポリシリカ鉄凝集剤による懸濁物質の除去、農業土壌資源の循環利用など、まだまだこれから、この研究を深めていくことができると思っています。今後もサンプルの分析、データの解析などできることから着実に取り組み、一歩一歩確実に前に進んでいきたいと思います。
 

受賞した杉本海晴さん

八朗湖の水質改善を目指して


指導教員の早川教授と

自然生態管理学研究室

 生物環境科学科/自然生態管理学研究室は、森林から農耕地、湖沼などの多様な自然生態系を対象に物質循環機能を調査し、その機能の修復・技術向上・適正管理技術の開発に関する研究をしています。ほとんどの学生がフィールドワークを基に研究を進めていますので、アウトドアや自然が好きな学生は、ぜひ一度研究室へ遊びに来てください!
 

研究室ブログ 2024年5月9日付け「石川教授の誕生日会」より