本学大学院生2名が第62回東北畜産学会大会で「優秀発表賞」を同時受賞!!

本学大学院生物資源科学研究科大学院生2名が
第62回東北畜産学会大会で「優秀発表賞」を同時受賞!!


 平成24年8月30、31日に本学秋田キャンパスで開催された第62回東北畜産学会大会において、本学大学院生物資源科学研究科修士課程2年の佐藤匠さんと修士課程1年の菅原彩子さんは(いずれも動物分子工学研究室所属)、「優秀発表賞」を同時に受賞しました。

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 表彰状を手にする佐藤さん 表彰状を手にする菅原さん


 東北畜産学会は、畜産に関する学術の進歩を図り、併せて東北地域における畜産業と畜産技術の発展に寄与することを目的としています。黒毛和牛の肉質に関わる遺伝子の解析や、優秀な家畜を大量に生産することができる体外受精卵の作出方法に関する研究報告も行われています。
 本賞は、学生・社会人の区別無く、大学、国・県に所属する40歳以下の若手研究者が対象となり、研究の質・研究成果の重要性・発表内容のわかりやすさ・質疑応答の的確性について審査が行われます。本賞は今年で創設8年目ですが、動物分子工学研究室からは7、8回目の受賞となります。

 研究に励む佐藤さん 研究中の菅原さん
  

 一件目の受賞発表タイトルは、「多能性幹細胞であるマウスES細胞の核に局在するEGAM1ホメオタンパク質群は体細胞であるマウス線維芽細胞株NIH3T3細胞でも核に局在する(佐藤 匠、森 祐貴、菅原彩子、春日 和、小嶋郁夫、小林正之)」です。ES細胞(胚性幹細胞)は、哺乳動物の受精卵から取り出された細胞ですが、試験管内で増殖させることができます。哺乳動物のからだを構成する、あらゆる種類の細胞に変化することができる能力を持つという理由により、畜産分野や医学分野で大きく注目されています。今回の発表では、動物分子工学研究室において独自に発見した遺伝子について、その性質について調べた成果を報告しました。この研究成果により、ES細胞の細胞分化能を人工的に制御する技術の開発が進められるようになりました。

 二件目の受賞発表タイトルは、「ブタ線維芽細胞増殖因子4構造遺伝子の決定、および大腸菌により生産したタンパク質の細胞増殖促進活性の検討(菅原彩子、伊藤俊彦、鈴木人志、高橋利清、小西潤一、佐藤 匠、森 祐貴、春日 和、小嶋郁夫、福田智一、小林正之)」です。線維芽細胞増殖因子4(FGF4)は家畜胚の発育に重要な遺伝子ですが、重要な家畜であるブタFGF4遺伝子の正確な構造は不明でした。今回の発表ではブタFGF4遺伝子構造を明らかにしたことに加え、大腸菌を使ってブタFGF4タンパク質を人工的に合成することに成功しました。この研究成果により、ブタの効率的な繁殖に関する技術の開発が進められるようになりました。


 研究室のメンバーで記念撮影 120913.jpg
 研究室のメンバーで記念撮影