『まんぷくすらり』を使った「きりたんぽ」と「味噌」がお披露目されました

 この度、生物資源科学部生物生産科学科の藤田 直子教授(㈱スターチテック取締役)の研究グループが中心となって開発した高レジスタントスターチ米『まんぷくすらり』の精米を使った「味噌」と、米粉ゲルを使った「きりたんぽ」を企業と共同で開発、来年1月中旬頃から県内のスーパーや土産物店で販売される運びとなり、12月22日(火)、秋田キャンパスにおいてお披露目となりました。

 『まんぷくすらり』は、食物繊維と似た働きを持つ難消化性澱粉があきたこまちの約10倍程度高く、食後の血糖値上昇を抑制する効果があり、満腹感も得られる機能性米です。また難消化性澱粉は、血糖値上昇抑制という機能性以外にも、腸内環境の改善も期待できることから、2型糖尿病や糖尿病予備群、肥満に対しても有用性が期待されます。

 『まんぷくすらり』には、そのまま炊くと粘りや柔らかさが少なくパラパラとした食感で食べにくいという課題がありましたが、藤田教授らの研究グループは、知恵を絞り創意工夫を重ね、もち米と半々で炊いた「炊き込みごはん」などにすると、食べやすくなることが分かりました。また、米粉に水を加えて加熱した米粉ゲルを使うことで、通常のものと遜色ない食味の「きりたんぽ」や、発酵食品としてレジスタントスターチが通常のものより10倍程度も高い「味噌」の開発に成功しました。

★藤田教授のコメント★
「今後も、秋田県立大学と㈱スターチテックが中心となって、食品企業等と連携協力しながら加工食品の商品開発を進め、『まんぷくすらり』を普及させていきたいと思います。既にに販売している、ジャポニカ系高アミロース米『あきたぱらり』、『あきたさらり』を使った乾麺「ゆりの舞」とともに、『まんぷくすらり』をご愛顧いただけると幸いです。今後も、これら3品種以外にも、様々な澱粉の性質が異なる新しい米の開発に、引き続き取り組んでいきたいと思います。」 
 

本学発ベンチャー ㈱スターチテック
代表取締役:中村保典 名誉教授、取締役:藤田 直子教授


★試食会(まんぷくすらりを使ったリゾット ・炊き込みご飯 ・キリタンポ ・もろきゅう) 
 


試食会の様子


小林学長も大満足!!


☆『まんぷくすらり』(精米1kg入り 734 円税込)

 藤田教授が、2004年から開発を進め、2019年12月に農林水産省に品種登録出願、2020年4月に出願公表となりました。本年度は、1.2ヘクタールで作付し7トンのお米が収穫されております。
 本年度収穫分より、藤田教授が取締役を務める本学発ベンチャー㈱スターチテックから販売中です‼ 
 


『まんぷくすらり』


☆『カラダ想いのきりたんぽ』(3本入り。税抜き650円)
 タンポヤ林(秋田市)様と共同で開発しました。まんぷくすらりの米粉に水を加えて加熱した米粉ゲルとあきたこまちを半分ずつ混ぜて、通常のきりたんぽと遜色のない食感に仕上がっております。
 


まんぷくすらりを使った「カラダ想いのきりたんぽ」


☆「天然醸造味噌」(800g入り。800円、850円)
 ㈲カンパーニャ・アグリ(湯沢市)様と共同で開発しました。


まんぷくすらりを使った「天然醸造味噌」

★㈱スターチテック★
代表取締役:秋田県立大学名誉教授 中村保典
取締役:秋田県立大学生物資源科学部教授 藤田直子
所在地:秋田県立大学・秋田キャンパス大学院棟M117
問い合わせ先:電話018-872-1705、メール nakayn@silver.plala.or.jp

今回の記者発表会は多数のメディアにて取材いただきました!
※リンクのあるものは各メディアのページ(外部リンク)が開きます。
 AAB秋田朝日放送 トレタテ!
 AKT秋田テレビ
 ABS秋田放送 ニュースevery
 秋田魁新報
 日本経済新聞
 読売新聞
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