■ センター長からのメッセージ

センター長 露崎 浩 教授

(アグリビジネス学科 教授)

全国一の大学農場の底力

 農学系の大学には附属農場が設置され、大学における教育や研究に活用されています。秋田県立大学の附属農場は大潟キャンパスにあります。大潟村は八郎潟を干拓して生まれた村で、大規模水田農業のモデル農村として全国に知れ渡っています。大潟村にある附属農場も規模が大きく、総面積は190haで、東京ドームの建築面積に換算すると約40個分に相当します。そのうち耕地(水田)面積が164haあり、これは大学附属農場の中で全国一の広さです。

 本農場のスタートは1973年に大潟村に設置された秋田県立農業短期大学の附属農場にさかのぼり、約40年の歴史があります。その後、2006年に短期大学が4年制の秋田県立大学に再編されたときに、附属農場は生物資源科学部の附属機関となり、名称もフィールド教育研究センター(以下ではセンター)に変更されました。現在、センターの164haの圃場では、水稲に加え、大豆や小麦などの畑作物、果樹や野菜、花きなどの園芸作物、牧草やトウモロコシなどの飼料作物が栽培されるとともに、約50頭の肉用牛も飼養されています。これは秋田県農業にほぼオールラウンドに対応できる体制であり、この40年の歴史の中で、農業者や行政機関、農業団体などの分野で活躍する多くの卒業生の輩出に貢献してきました。

 フィールド教育研究センターでは、これまでの伝統を踏まえた上で、今後の教育と研究の目標を以下のように定めています。センターは農業を核とした地域および地域産業の活性化に関する理論や技術を修得し、実社会の要請に対応できる農業振興や生物関連産業等に携わる人材の養成に貢献します。同時に、水田およびその流域を対象とする、自然科学と社会科学を融合した新しい視点の総合的「フィールド科学」に立脚したな理論・技術を開発し、その実用化および社会への普及を目指します。そのために、センターは、農業生産現場に立脚した農業・農学の基礎と応用に関する教育研究を担うものとし、とくに、秋田県農業における中核的な資源である水田の大区画化および汎用化(水田で畑作物が栽培できるように排水施設を整備し、作付けの自由度を高めること)を基盤に持続的発展を可能にする新たな水田農業の確立に関する教育研究を行います。

 水田の大区画化と汎用化をセンターの注力すべき課題としたのは、全国一の耕地面積をもつ付属農場としてふさわしいだけではなく、我が国の水田農業にとって悲願ともいえる課題だからです。しかし、モデル農村である大潟村では大区画化は営農スタート時にできあがっていましたが、重粘土質の水田は排水が悪く、当初は水稲の栽培ですら容易ではなく、汎用化の実現は極めて困難でした。一方、干拓前は八郎潟の湖底にあった水田は窒素やミネラルなどの土壌養分が豊富で、かつては肥料をやらなくても作物が育つほどといわれていました。この底力を基盤に水田の汎用化を実現し、それを全国に通用する技術として発信して、名実ともに全国一の附属農場になることを目指しています。

〒010-0451 秋田県南秋田郡大潟村字大潟6-5

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