キャップストーンプロジェクト
システム科学技術学部では、令和6年度より3年生を対象に実践型の演習科目として「キャップストーンプロジェクト」を開講します。学生が企業や自治体、関係団体のみなさまと一緒にその企業や地域社会の問題発見や課題解決に取り組みます。専門教育の総仕上げの一つに位置づけられ、実社会により近い課題に取り組み高い実践力を育むとともに学生が企業や技術者と接する機会を提供することもねらいとしています。
キャップストーンプロジェクトとは?
キャップストーンとは、「ピラミッドの頂上に載る石」の意で、本学の専門教育の総仕上げの一つに位置づけられています。3年生までに学修した知識や技能を統合・応用して、企業が現場で直面している課題や実社会における問題の解決策を提示するプロジェクトにグループで取り組む教育プログラムです。
対象となる企業は?
対象となる企業・団体の業種は定めていません。受講学生(学部3年生、専門科目を修め、卒業研究の準備を始めるレベル)と一緒に業界の先輩・メンターとして取り組んでいただける企業・団体を募ります。
プロジェクトで取り組む課題は?
取り組み課題は、本科目の趣旨に賛同し、ご参加頂ける企業・団体様と本学教員とで協議して決めます。社会的課題、品質管理、または作業効率を上げるような新しい取り組みの開発など幅広い課題が想定されます。
※いわゆるインターンシップのような職場体験ではありません。
※課題解決に取り組むのは学生であり、本学教員との共同研究、受託研究ではありません。
プロジェクトの進め方は?
8月までに課題や目標とする成果を本学教員と協議して決めます。学生がプロジェクトに取り組むのは10月から翌年2月までの15週間(年末年始を除く)です。月に2〜4回程度の対面やオンラインでのお打合せで、進捗状況の確認や学生へのアドバイスをお願いします。学生には1チーム(4~7名)あたり20万円の予算が配分され、プロジェクトに必要な物品購入や移動旅費は本学が負担します。ただし、企業様への謝金のお支払いはありません。
スケジュールの例
提出様式のダウンロード
システム科学技術学部 5学科で想定されるテーマ例
機械工学科(令和6年度より開始)
- 部品形状(材料)が強度に及ぼす影響の調査
- 部材変形の原因の調査
- 伝熱状態のモニタリング、加熱冷却方法の検討
- 新素材の機械加工条件の検討、振動計測とモデル化、治具設計のモデル試作
- 形状確認、干渉確認用3Dモデルの作製支援
知能メカトロニクス学科(令和7年度より開始)
- LabVIEWでのプログラミングによる農作業自動化システムの構築
- 手足・指などが動かしにくい児童のための入力支援装置の開発
- 機械学習を応用した生産ラインでの外観検査自動化
- 小中高校生向けの、地元中小企業紹介を兼ねた理科教材開発
- 高齢者のQOL向上と介護者の負担軽減を実現する見守りシステムの開発
情報工学科(令和6年度より開始)
- 音響無響室を活用した製品の音響特性計測や動作音改善の提案
- データ駆動型河川監視による防災システムの構築提案(防災教育)
- IoT機器やサービスの侵入テスト(脆弱性診断)
- 画像処理技術を用いた医用画像診断支援
- 生体信号などを利用した、人間の状態評価や支援技術の開発
建築環境システム学科(令和8年度より開始)
- 実物件の空き家や文教・公共施設、公営住宅、空き家を利活用するリノベーション提案(経済活性)
- 高齢者住宅や空き家の見守りシステムやコンセプト案の提案(防犯・防災)
- 建設工事に適したユニバーサル作業服・安全具の基本デザイン案、コンセプト案の提案(作業効率化)
- コンクリートの充填不足などの施工問題の対策案の提案と検証実験(作業効率化)
- 工場やオフィスの安全で効率的な配置計画・環境改善の提案と検証実験(作業効率化)
経営システム工学科(令和6年度より開始)
- お客様・従業員満足度調査と販売企画における背景調査、アンケート調査、企画立案、資料案制作
- 新卒採用のための調査と広報企画における背景調査、アンケート調査、企画立案、広報資料制作
- 製造プロセスの品質管理・生産管理における化学分析、統計解析、作業分析、工程改善、環境保全対策
- 労働安全や化学物質などのリスクマネジメントにおけるアセスメント、KYT、PRTR、大気汚染シミュレーション
- 地域活性化へのコンサル・提言のための背景調査、アプリ制作、イベント企画支援、広報資料制作
キャップストーンプロジェクトキックオフフォーラム(終了しました)
【開催日】
令和6年4月25日(木)
【会場】
由利本荘市文化交流館 カダーレ
(秋田県由利本荘市東町15)
【プログラム】
●挨拶
秋田県立大学 理事長兼学長 福田 裕穂
●講演
秋田県立大学 教授
由利本荘テクノネットワーク 鈴木 庸久
●基調講演
「産の立場から臨んだキャップストーンプロジェクト」
株式会社島津総合サービス リサーチセンター
京都先端科学大学 特任教授 望月 崇孝 様
●講演
秋田県立大学 教授 嶋崎 真仁
●交流会