学科の研究

生物環境科学科の研究

ふるさとの自然環境から地球環境までを見つめる研究

CONTENTS

カリキュラムの特長

本学科では、環境問題に対して高い意識を持ち、フィールドで身体を使うことをいとわず積極的に問題解決に取り組む人材を養成します。

■ 学問的素養… 環境科学に関する基礎学力と科学的思考の鍛錬を重視します。
■ 正しいスキル… 環境分析技術、フィールド調査技術、データ解析などの基礎力を高めます。
■ コミュニケーション力・協働… 専門的な事柄や知見を社会に平易に伝える能力を身につけます。
■ 問題発見力・市民性… 次代を見据えたしっかりした環境観を育みます。

環境学科の学生実験と野外実習(フィールドワーク)

生物環境科学科では、2年生夏休みの「生物環境科学実習」を皮切りに、フィールドワークが始まります。 実験室での作業とフィールドワークの手法をバランスよく習得できることは、秋田県立大学各学科の実験・実習の中で際立った特色であるといえます。 ここでは、最近の生物環境科学実習の内容を年度別に紹介します。

学科の研究室の連携とおもな共同研究の成果、セミナー

生物環境学科では研究室ごとに幅広いテーマを持ち、地域の環境問題の解決を目指しています。
そうした研究室レベルの成果は各研究室のサイトから参照いただくことにして、ここでは研究室を超えた「プロジェクト研究」の成果について紹介しましょう。

プロジェクト研究の成果

環境問題の解決は一朝一夕に進まないことはもちろんのこと、一つの分野だけの取り組みではなかなか解決につながりません。そうした問題意識から、日頃から分野間で連携(コラボレーション)しつつ、地域住民や関連諸機関の協力も得ながら、プロジェクトを実施してきました。こうしたプロジェクトは、期限は限られていますが、地域の抱える環境問題を発見・解決するうえで、各方面の知恵を結びつける貴重な貢献ができる機会です。
代表的な研究としては…
松くい虫の被害材の炭やきを地元の方々と協力して取り組んだ「松炭プロジェクト」(森林科学、自然生態管理学のコラボ)は、その後の松くい虫防除の継続的な活動(炭やきで夕日の松原まもり隊) に大きく発展したほか、その研究成果は国際的な研究論文としても発表されました。「2004年15号台風による塩害が秋田県の樹木に与えた影響(大気・水圏環境学、土壌環境学、森林科学のコラボ)では、塩害が及んだ範囲をイネと様々な樹木について貴重な記録として残したほか、海岸のマツ林が塩害を軽減したことも明らかにしました。

そのほかにも、
○ 秋田県内における酸性雨被害の実態把握(大気水圏が中心)
○ 大潟村での環境保全型農法技術の開発・普及と評価 (土壌環境学、自然生態管理学、地域計画学のコラボ)
○ 八郎潟流域の河川汚染の実態把握 (大気・水圏環境学、生態工学、自然生態管理学、地域計画学、環境社会学のコラボ)
○ 秋田県における菜の花を軸とした循環型社会システムの構築 (学部間提携:システム科学技術学部と生物資源科学部のコラボ)
などがあります。

継続開催中のセミナー

生物環境科学科では、「生物環境科学セミナー」と題して、学内外の講師による講演会を開いています(年4回)。
このセミナーは学科の研究内容を教員と学生が互いに知ることができる貴重な機会となっています。2014年度からは学科内での共同研究テーマ立ち上げの場として位置づけ、複数グループにて検討を行っています。
「森林科学セミナー」は研究室単独で開催しているセミナーですが、通算110回を超えるロングランとして継続中です。


過去のセミナー

2008年度

第1回 2008.5.16
「ミクロとマクロの環境科学」
1.「微生物だって会話する」〜ケミカルメッセンジャーの役割〜」岡野邦宏 (秋田県立大学 助教)
2.「シベリアから見た地球温暖化」〜東シベリアの永久凍土タイガ森林地帯に おけるメタン収支〜」高階史章(秋田県立大学 助教)

第2回 2008.6.20
「環境保全と地域づくり」
1.「代かきしない稲作で水環境をきれいにする〜無代かき稲栽培の経済性評価と普及条件〜」中村勝則・松田英樹・田中佑哉・佐藤了(秋田県立大学)
2.「小地域で「菜の花」循環システムを作る〜菜の花多段階活用の経済性評価〜」渡部岳陽・後藤真由美・佐藤了(秋田県立大学)

第3回 2008.7.18
1.「安定同位体による窒素動態評価法」金澤伸浩(秋田県立大学 助教)
2.「耕地生態系における窒素の環境負荷と対策」日高伸(秋田県立大学 教授)

第4回 2008.10.30(第66回森林セミナーと合同)
『フィリピンで農家水田の雑草発生状況を把握する』森田弘彦(秋田県立大学 教授)

第5回 2008.11.13
「土壌劣化と食料安定供給西オーストラリアにおける事例」リチャード・ジョージ(西豪州政府農業食糧庁 主任研究員)

第6回 2008.11.28
「地産地消の地域づくり−JA秋田やまもとの実践に学ぶ−」泉牧子(JA秋田やまもと)

2009年度

第7回 2009.6.4
「ケイソウの不思議な世界」渡辺 剛 (秋田県立大学 流動研究員)

第8回 2009.6.26
1.「流域レベルの窒素循環評価と河川窒素流出」早川 敦(秋田県立大学 助教)
2.「八郎湖の水質改善と水草の再生をめざして」尾﨑 保夫 (秋田県立大学 教授)

第9回 2009.7.17
「環境学における文理連携、地域連携の方法論を求めて」谷口吉光(秋田県立大学 教授)

2010年度

第10回 2010.5.28(第80回森林科学セミナーと合同)
「生物間相互作用系を通じた森林回復と遺伝的情報を用いた希少種の保全」阿部晴恵(東北大学大学院農学研究科)

第11回 2010.6.25
「水環境の保全を担う浄化槽の役割と今後の期待」小川浩(富士常葉大学環境社会学部 教授)

第12回 2010.7.30
「東北におけるバイオマスエネルギーの可能性〜地域分散型エネルギー社会を目指して〜」両角和夫(東北大学大学院 教授)

第13回 2010.11.19
「環境ストレスに対する植物の戦略〜ポリアミンの果たす役割〜」草野友延(東北大学大学院生命科学研究科)

2011年度

第14回 2011.5.20
「東日本大震災・福島原発災害をどう受け止めるか〜一市民・社会学者として考えること〜」谷口吉光(秋田県立大学 教授)

第15回 2011.6.27
「化学物質とリスクコミュニケーション〜汎用工業製品の化学兵器との意外な関わり〜」藤井雅行(化学兵器禁止機関(OPCW)査察官)

第16回 2011.7.29
「自給率向上と環境保全を両立させるための養分管理を考える」高橋 智紀 ((独)農研機構 東北農業研究センター)

第17回 2011.11.4
「蛍光分光法を用いた溶存有機物の質のモニタリング」眞家 永光 (北里大学獣医学部)

2012年度

第18回 2012.5.25
「秋田県の自然環境保全施策の変遷と今後の方向性について」青木 満(前秋田県生活環境部長;現秋田県立大学 理事)

第19回 2012.6.22
「地球温暖化と水環境生態系」杉浦則夫(筑波大学大学院生命環境科学研究科 教授)

第20回 2012.7.20
「現代農業における新技術開発と普及〜県職員としての貢献〜」上田 賢悦(秋田県農業試験場 主任研究員)

第21回 2012.11.9
「東日本大震災による農地被害の現況と回復の課題」松本 聰((財)日本土壌協会会長、東京大学・本学名誉教授)

2013年度

第22回 2013.5.28
「動物園 文化資本としての挑戦」小松 守(秋田市大森山動物園園長)

第23回 2013.7.19
「農研機構が取り組む放射線除染技術と今後の展望」信濃卓郎((独)農研機構 東北農業研究センター福島拠点農業放射線研究センター センター長)

第24回 2013.10.10
「バイオマスエネルギーと藻類」中嶋信美((独)国立環境研究所 生物・生態系環境研究センター 生態遺伝情報解析研究室 室長)

第25回 2013.11.14
「環境研究におけるコミュニケーション能力の重要性」谷口吉光(秋田県立大学 教授)

第26回 2013.12.6
「日本の降水安定同位体比の時空間変動を明らかにする!プロジェクト進行中」一柳錦平(熊本大学大学院自然科学研究科地球環境科学コース 准教授)

2014年度

第27回 2015.2.26
「自治体によるバイオマス活用推進計画の推進と大学の役割」竹内美樹(射水市経済産業部農林水産課 主幹)、立田真文(富山県立大学環境工学科 准教授)