先輩インタビュー

生物資源科学部を卒業した先輩へのインタビュー

卒業生の先輩から、生物資源科学部の良さや、これから卒業する生徒に向けたメッセージなどインタビューした内容をまとめています。

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森谷 歩香 Moriya Ayuka

株式会社アイビー化粧品 開発生産本部
生物資源科学部 応用生物科学科 2015年度卒業/大学院・生物資源科学研究科 生物資源科学専攻 2017年度修了/山形県/寒河江高校出身

化粧品を通じてすべての人を幸せにする

化粧品や健康食品の開発業務に携わっています。製品のコンセプト提案から処方開発や品質確認試験など幅広い業務を担当しています。アイビー化粧品は、製品の企画・研究開発・製造を自社で一貫して行い、販売会社を通じて製品をお客様に届けています。そのため、お客様の生の声をお聞きして、よりお客様が求めている製品を開発できると感じています。
学生時代は、グアム大学語学研修に参加しました。現地の方々の失敗を恐れず挑戦する姿、自信をもって夢を語る姿を見て、“自分自身も変わりたい”と強く感じました。自分の英語が通じたときには感動したことも強く印象に残っています。その時の経験が、現在の化粧品の研究者として、何事にも果敢に挑戦する積極性と前向きな姿勢に繋がっています。
「化粧品を通じてすべての人を幸せにする」という高校時代からの夢を実現するためにも、化粧品の処方開発に関する知識・経験はもちろん、化粧品による心理的作用やマーケティングなど幅広い知識を身に着け、柔軟な発想ができる研究者を目指したいと思います。

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神田 大樹 Kanda Daiki

株式会社 池田 グリーン&アグリ事業部
生物資源科学部 生物生産科学科 2008年度卒業/秋田県/新屋高校出身

最新の情報と技術を駆使し秋田の農業“職人”を目指す

農産物の栽培に必要な農薬・肥料の販売、栽培施設の設計・施工のほか、産業用無人ヘリコプター・マルチコプターなどの販売からメンテナンスなど、農業関連の様々な商品やサービスの提供を行っています。現在は営業活動を基本に、繁忙期には無人ヘリやドローンを操縦し散布作業も行っています。大学で学んだ生物学全般の知識や圃場実習などの経験を活かせることと、「営業マン」への憧れや「職人」にも魅力を感じていたこともあり、現在の勤務先を志望しました。
学生時代は、講義や実習・実験に研鑽しながら、仲間とサッカー・フットサルで汗を流すなど、勉強にサークルに精一杯取り組み、青春を謳歌しました!学生のやる気を尊重し個性を伸ばす秋田県立大学だからこそ、充実感と達成感に満ちたフルパワーの学生生活となりました。
1つの技術導入で数ヵ月後には全く別の形に変わるなど、目まぐるしく変化する農業環境に対して、農業の「職人」として常に最新の情報・技術を駆使して秋田県の農業にしっかり貢献したいと思います。

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田村 美樹 Tamura Miki

全国農業協同組合連合会秋田県本部 生産資材部肥料農薬推進課
生物環境科学科 2015年度卒業/秋田県出身/能代北高校(現 能代松陽高校)出身

肥料技術者のスペシャリストとして秋田県の農業に貢献

JAや組合員に向けて肥料技術の指導に関わる講習会の開催や秋田県種苗交換会などの展示会業務を行っています。稲作農家である祖父の影響を受けて、出身地である秋田県の農業や組合員を支えていきたいと思い、現在の勤務先を志望しました。
学生時代は、卒業論文で「土壌中に存在しているアーバスキュラー菌根菌の有効活用のための研究」を行い、大潟村の研究圃場で汗を流しながら生育調査を行ったことが心に残っています。日本一の広大な研究圃場で、より現場に近い環境で研究できた経験が、現在の私の仕事の土台と自信に繋がっています。また、いつも先生に親身に寄り添ってアドバイスいただいたのが本当に心強かったです。卒業後の今でも、土壌肥料などについてご指導いただいております。
まだまだ土壌肥料の先輩方にお力添えをいただいてばかりですが、今後も秋田県や日本の農業をしっかり支え、JAや組合員に新しい情報を提供できる「肥料技術者のスペシャリスト」として活躍できるように頑張ります。

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新井 理沙 Arai Risa

群馬県中部農業事務所 伊勢崎地区農業指導センター
生物資源科学部 アグリビジネス学科 2013年度卒業/群馬県/前橋南高校出身

農家のみなさんに信頼される普及指導員を目指す

普及指導員として、主に、農家への栽培講習会や病害虫に関する相談対応などの栽培技術指導、作況調査や新品種・新技術が開発されたときに現場への適応が可能か調査する実証試験などを行っています。もともと実家の祖父母が農業を営んでいたのですが、祖母が体調不良で離農したことがきっかけで「農家を助ける仕事がしたい!」と思い、現在の仕事に進む決心をしました。
秋田県立大学の学びは、作物の生理生態から栽培技術・農業機械・農業政策・農業簿記・現地実習など、あらゆる分野を広く学べることが大きな魅力です。普及指導員の仕事では正にそれらを網羅し、広い視野をもって農家の経営支援にあたるので、秋田県立大学の学びが日々の業務に大変役立っています。
まだまだ勉強不足ですが、地域の農業をしっかり支えるため、さらに経験を積んで、農家のみなさんに信頼される普及指導員になれるよう、日々の業務に励みたいと思います。

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鈴木 真 Suzuki Makoto

株式会社伊藤園 品質管理二部二課
生物資源科学部 応用生物科学科 2015年度卒業

授業内容の多くが仕事に直結していると感じます

現在は、原材料の残留農薬分析、ご指摘品の原因追究や新製品の栄養成分表示項目の確認等の業務を担当しています。大学の授業内容の多くが仕事に直結していると感じ、特に研究室で学んだ機器分析法や食品成分量の計算は日々の業務に大変役立っています。
秋田県立大学の魅力は学生が積極的に研究できる環境が整っていることです。1年次から始めることができる学生自主研究制度では、学生発のテーマを通して、担当教員が研究方法などを丁寧に教えてくれます。さらに内容によっては学外での発表も可能です。また、学生時代はおよそ10個ものサークルに在籍していましたが、それは自由度が高い秋田県立大学だからこそできる生活だと思います。将来的には分析のスペシャリストになることを目標に、新しい分析法の確立や元分析法の簡易化、危険な試薬の使用頻度の削減ができないかと考えています。

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赤平 成美 Akahira Narumi

秋田県立聴覚支援学校 高等部 教諭
生物資源学部 生物生産化学科 2012年度卒業/大学院・生物資源科学研究科 生物資源科学専攻 2014年度修了

聴覚障害をもつ私でも細かな指導・支援で濃厚な6年間を過ごすことができました

現在は、聴覚障がいを持つ児童生徒を対象とした、秋田県立聴覚支援学校の高等部で、主に「科学と人間生活」と「生物基礎」を教えています。
学生時代に、就職活動や担当教官との面談を通じて、科学・理科の楽しさを子どもたちに発信していくという仕事に関わりたいという思いが強まり、現在の道に進む決心をしました。私自身聴覚障がいを持っており、補聴器装着時であっても音声の聞き取りが困難な状態でしたが、講義・実験での情報保障(音による情報を文字化すること)としてノートテイク制度を設けていただき、授業以外では筆談するなどして、先生方からは丁寧にご指導いただくことができました。これは秋田県立大学の特長である「少人数教育」だからこその指導・支援だと思います。
ユニークな研究テーマを見つけ、授業でも生徒と一緒に取り組むなどして、研究を通して新しい知見を見出せるようこれからも努めていきます。

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金丸 孔明 Kanemaru Koumei

秋田県庁 農林水産部 林業木材産業課 技師
生物資源科学部 生物環境科学科 2011年度卒業/大学院・生物資源科学研究科 生物資源科学専攻 2013年度修了

座学だけではなくフィールドに密着した実習ができた強み

入庁から2016年3月までは、秋田県の出先事務所で、森林病害虫防除事業を主に担当していました。現在は、秋田県庁で、森林整備を行うための造林補助事業に関する業務を担当しています。
大学時代は登山サークルに所属して、県内の山を中心に登山に勤しんでいました。また、卒業論文・修士論文では、森吉山麓に広がる牧草跡地に植林されたブナという樹木の稚樹の生育調査を行いました。そのような学生時代の経験を通して、秋田県の山にすっかり魅了されてしまい、そこに携わる仕事がしたいと考えたのがきっかけで、現在の勤務先を志望しました。秋田県立大学は、座学だけではなく、実際に現場に出て、県内に広がるフィールドに密着した実習や卒業研究を行うことができるのが魅力だと思います。
またまだ上司や先輩方の足元にも及びませんが、これからも秋田県の森林・林業のためにしっかり貢献できる行政マンを目指していきます。

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舘花 摩留美 Tatehana Marumi

JA全農北日本くみあい飼料株式会社 北東北支店 秋田営業所
生物資源科学部 アグリビジネス学科 2013年度卒業

学生時代の実習があったから、お客様の立場で考えることができています

現在は、養豚の配合飼料の営業推進業務を行っています。具体的には秋田県内の養豚農家さんを巡回し、実際に農場の飼料の状態はどうか、豚の嗜好性は良いか、農家さんからの聞き取りを行うことです。その情報を工場と共有し、より良い飼料作りを目指しています。
学生時代の家畜資源循環農業経営プロジェクトの実習で、牛の飼養管理、農業機械の運転など実際に畜産農家さんの仕事の一部を体験したことが、作業の省力化・効率化の提案をすることに役立っています。これからも東北の畜産の発展のために、農家さんが満足するような飼料作りを行い、少しでも食の安全・安心に貢献することができるように頑張っていきたいと思います。