子吉川レガッタ2013に向けて(9)
1分間に漕ぐ回数を,ストロークレートという.

ストロークレートをピッチと言うのは誤用である.
ネットワークを使ってコンピュータに悪さをする人のことをハッカというくらいの誤用であるが,NHKのアナウンサが平気で誤用しているように,巷ではピッチという表現が,なぜが定着している.

ボートはエントリからフィニッシュまでのドライブ中は加速する.
フィニッシュから次のエントリまで,つまりハンザウェイからフォワードは減速する.
自動車のエンジンなら,回転数に応じてスピードが出る.
だがローイングの場合は,ストロークレートと艇の速度は必ずしも比例しない.

ストロークレートが高いと,加減速が多くなり,力学的に推進効率が悪くなる.
一方,ストロークレートが低いと,加速時間の割合が減り,速力が出ない.
なので,どの程度のレートで漕げばいいのかは,極めて難しい問題となる.

現実的には,クルーによってストロークレートの最適値は違う.
したがって,乗艇練習を通じて全員で探っていくしかない.
一応の目安としては,市民レガッタでは30回/分くらいが平均だろうか.
2秒で1サイクルの動作を完結させる.
30回/分から2枚ずつ変化をつけて,最も艇速が高くなるストロークレートを探る.
ただし瞬間的な艇速ではなく,コンスタントに速度が維持できるレートを基準とする.

重量がかさむナックル艇では,最大でも36回/分くらいが限界だと思う.
20台後半でも,水中を大きく長く漕ぐことができれば,十分に速度は維持できる.

スパートでレートを上げる場合は,水中(ドライブ)を強調しなければならない.
フォワードだけが速くなってしまうと,加減速だけが無駄に増え,艇速は伸びない.
ドライブが弱いまま整調が無理にストロークレートを上げようとすると,確実に艇速は落ちる.

ストロークレートはクルー全員の漕力に応じて,自然と最適値が決まる.
鶏と卵はどっちか先かわからないが,ストロークレートに関しては漕力が先である.
ブレードでつかんだ水を強く押し,一定のレートでリズムを作る.
整調のリズムではなく,クルー全体のリズムとして決まる.
フォワードでリラックスするためにも水中を強く押そう.
ストロークレートはドライブで決まる.

| ボート | 09:43 | comments (x) | trackback (x) |

  
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