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発酵微生物学、遺伝子工学、代謝工学、生物化学
学部担当授業
大学院担当授業
(1)異種の放線菌や他の微生物においてカスガマイシンを効率良く発酵生産させるためのカスガマイシン生合成遺伝子遺伝子群の改変
【内容】放線菌Streptomyces kasugaensisが生産する稲の抗イモチ病用抗生物質カスガマイシンを異種の放線菌や大腸菌などの微生物で効率よく発酵生産できるように、既に我々がクローン化したカスガマイシンの生合成遺伝子群について代謝工学的な手法により改変して、これら微生物群でのカスガマイシン発酵生産系の確立をめざす。
(2)セルラーゼ系木質バイオマスを資化できる放線菌の天然からの探索と異種遺伝子発現用宿主への開発、および分離放線菌からの高活性セルラーゼの遺伝子群のクローニング
【内容】抗生物質を生産する放線菌の多くは、セルロース系木質バイオマスを効率よく利用できない。そこで、天然よりセルロース系木質バイオマスを資化できる放線菌を探索・分離して抗生物質生合成遺伝子群をはじめとする有用遺伝子の発現用の宿主の開発をめざす。また、セルロース系木質バイオマスの高資化性の原因となるセルラーゼの遺伝子群についてクローニングを行う。
(3)複数の抗生物質生合成遺伝子群を用いた新規な融合型物質の発酵生産
【内容】我々はすでにアミノグリコシド系抗生物質であるカスガマイシンとその構造類似抗生物質の生合成遺伝子群クラスターを、それぞれの生産放線菌よりクローニングして異種放線菌Streptomyces lividansでの発酵生産に成功している。さらに、これら遺伝子群について同一のS. lividansに導入して発現させ、ふたつの抗生物質が融合した新規の物質が発酵生産できるかについて検討している。
(4)放線菌由来のダイオキシン関連化合物分解遺伝子に関する分子生物学的解明と、Streptomyces属放線菌を宿主とした応用研究
【内容】安全性が高く、分子生物学的な扱いが容易で、さらに生育速度が速いなどの生物工学的特性をもつStreptomyces lividansに、他の放線菌の属する微生物由来のダイオキシン関連化合物分解遺伝子群を導入して解析を行い、さらに組換え放線菌によるダイオキシン分解の可能性を探っている。
放線菌を中心とした微生物の分離・育種
微生物由来の生物活性物質のスクリーニングと発酵生産
微生物由来の発酵医薬品生産設備のGMP対応
放線菌を中心とした微生物における代謝工学および遺伝子工学的手法