環境問題の解決は一朝一夕に進まないことはもちろんのこと、一つの分野だけの取り組みではなかなか解決につながりません。そうした問題意識から本学科においては、日頃から分野間の連携をとりつつ、地域住民や関連諸機関の協力も得ながら、様々なプロジェクト研究を実施しています。
代表的な研究としては、松くい虫被害の防除と同時に被害材の炭焼きを地元の方々と協力して取り組んでいる「松炭プロジェクト」(自然生態、森林のコラボ)、2004年15号台風による塩害が秋田県の樹木に与えた影響を調べたプロジェクト研究(大気水圏、土壌、森林のコラボ)などがあります。
そのほかにも、
・秋田県内における酸性雨被害の実態把握(大気水圏が中心)
・大潟村での環境保全型農法技術の開発・普及と評価
(土壌、生態系、地域計画のコラボ)
・秋田県における菜の花を軸とした循環型社会システムの構築
(学部間提携:システム科学技術学部と生物資源科学部のコラボ)
・秋田県における集落営農の進展状況の把握と評価
(地域計画、山形大学、地域振興局のコラボ)
などがあり、様々な知恵を出し合い、結びつけながら、生物環境科学科では地域に根ざした問題発見・解決型の研究を進めています。
また、学科内の教員、学生有志により2004年度から「環境系コロキアム」という研究会が開かれています(年10数回)。コロキアムは教員の研究内容を学生が知るとともに、学生も報告スキルを磨くことができる貴重な機会となっています。