先輩インタビュー

応用生物科学科を卒業した先輩へのインタビュー

応用生物科学科の良さや入学を志望する高校生に向けたメッセージなど、卒業生の先輩へインタビューした内容をまとめています。

卒業生

阿部 晴紀 Haruki Abe

株式会社 雪国まいたけ 研究開発職
生物資源科学部 応用生物科学科 2021年度卒業/大学院生物資源科学研究科 生物資源科学専攻 博士前期課程 2023年度修了

私は幼い頃から「きのこ」の不思議な形に魅了され、「きのこ」研究をしたいと思い、秋田県立大学 応用生物科学科に入学しました。本学の大きな魅力の一つとして「自主研究制度」があり、学部 1,2 年生から興味がある研究室で研究することができます。私もこの制度を利用して、学部2 年生から「きのこ」の研究を始め、大学院 2 年生までの約 4 年間研究を継続することができました。その中で、「きのこ」研究の難しさや面白さ、さらに多くの「きのこ」研究者の方々と出会うことができました。就職活動に際しては、大学および大学院で行ってきた「きのこ」の基礎研究から一度離れ、応用研究を経験したいと考えるようになり、食品としての「きのこ」を扱っている「雪国まいたけ」さまより研究開発職として内定をいただきました。本学科で、「きのこ」の生物学的な研究をより深く行えた経験が就職先でも生かされるだろうと期待しています。

河田 秋音 Tokine Kawata

一般財団法人 化学物質評価研究機構
生物資源科学部 応用生物科学科 2021年度卒業/大学院生物資源科学研究科 生物資源科学専攻 博士前期課程 2023年度修了

私が秋田県立大学 応用生物科学科 を志望した理由は、お酒を造れる授業があるなんて面白そうだなと思ったからです。実際に入学後は授業でお酒を造る機会があり、楽しい経験になりました。また、学生が主体的に日本酒の原料である米の生産から販売まで行っているサークル『究(きわむ)』があるので、日本酒造りに興味がある方は参加することを薦めます。
応用生物科学科では、大きく四つの分野(食品、植物、動物、微生物)を幅広く学べることができます。私自身は授業を通して、生体内の仕組みに興味を持ち、ホルモン分泌の仕組みについて卒業研究、修士研究を行いました。研究活動は、『発見と新たな経験』の連続であり、非常に充実した大学/大学院生活を送ることができました。
応用生物科学科は、幅広い分野を学んだ後に、興味が沸いた学問を専門的に学ぶことができるので、現時点で様々な分野に興味があり挑戦したい人にお勧めできる学科だと感じています。

千葉 優吏 Yuri Chiba

日本全薬工業株式会社 生産技術職
生物資源科学部 応用生物科学科 2021年度卒業/大学院生物資源科学研究科 生物資源科学専攻 博士前期課程 2023年度修了

私は高校時代に物理を選択していましたが、大学では生物学を学びたいと思い秋田県立大学応用生物科学科に進学しました。高校生物を選択していなかったため、当初は勉強についていけるか不安でしたが先生方が親身になって教えてくださり、大学院にも進学することができました。大学院ではタンパク質に関する研究に取り組みましたが、一から実験系を確立することの難しさと成功した時の喜びを味わえたことが印象に残っています。また研究時に使用した本学の設備・機器について学会などで他大学の方から羨ましがられたことから、本学の研究環境がたいへん恵まれていると実感しました。
私は、卒論と修論研究の過程で機器分析に面白さを感じ、学んだ知識と経験を活かせる職に就きたいと考え日本全薬工業へ入社を決めました。日本全薬工業は動物医薬品の新薬を開発する企業で、様々な研究データ取得に携われること、研究開発部に近い品質管理部があるところに興味を惹かれました。学部時代・大学院時代を通して、多くの先生や先輩、後輩が支えて下さり、充実した学生・院生生活を過ごすことができたと感じています。

平島 優花 Yuka Hirashima

株式会社 新日本科学 前臨床研究職
生物資源科学部 応用生物科学科 2021年度卒業/大学院生物資源科学研究科 生物資源科学専攻 博士前期課程 2023年度修了

私は、将来、研究員になりたいという思いを胸に秋田県立大学に入学しました。応用生物科学科では食品から動物まで、多岐にわたる専門的な講義をうけることができます。そのため、もともと興味がある分野だけでなく、学部在学中に興味を持った分野の研究室も選択できます。私は講義を通して生体内のタンパク質について深く知りたいと考え、分子生物学系の研究室に進み、ホルモン生合成機構についての研究を行いました。本学科は先生あたりの生徒が少なく、手厚いサポートを受けられることが特徴です。私も指導担当の先生には丁寧なご指導をいただき、同期と互いに高め合いながら研究活動を行うことができました。また、研究活動を行う中で医薬品開発に関わり薬の力で人々を幸せにしたいと考えるようになり、医薬品開発受託研究機関である新日本科学に就職を決めました。
学部・修士の 6 年間で楽しい記憶と大切な友人を持つことができ、良い大学生活になりました。

安木 理沙子 Risako Yasuki

菊正宗酒造 株式会社 研究職
生物資源科学部 応用生物科学科 2021年度卒業/大学院生物資源科学研究科 生物資源科学専攻 博士前期課程 2023年度修了

高校生の頃から日本酒に興味があり、日本酒に関する研究を行なっている秋田県立大学 応用生物科学科を志望しました。大学入学後は日本酒の製造販売を行っているサークル『究(きわむ)プロジェクト』の活動を通して日本酒の魅力に惹かれ、若者が日本酒に抱くハードルを下げたいと強く思うようになりました。こうした背景から、就職先として美味しくて安い日本酒の開発/製造と、日本酒に関心が低い消費者に向けた(日本酒研究の成果を活用した)化粧品事業に取り組んでいる菊正宗酒造に魅力を感じ、志望しました。
本学科で得たことは、日本酒について多面的に学べたことです。卒論と修論研究では、発酵や微生物に焦点を当てた研究テーマを遂行する中で科学的に日本酒を学びました。一方、究プロジェクトでは、酒蔵での製造を通し、作業一つ一つに神経を研ぎ澄ます日本酒造りの繊細さを学び、さらにイベントでの販売を通し、消費者に直接販売することで消費者の声を知り、同時に、飲んだ方からのお褒めの言葉はとても嬉しく、お酒造りの喜びも知ることができました。学部と修士の 6 年間で、これだけ多様な経験をできたのは、応用生物科学科だからこそだと考えています。

小澤 ゆか Yuka Ozawa

秋田県立大学大学院 博士前期課程
生物資源科学部 応用生物科学科 2023年度卒業

研究室配属後、学部時代の 1 年という限られた時間では研究に対する理解を深め、研究テーマを大きく進めることが出来ないと感じるようになり、本学大学院への進学を決めました。本学科で印象に残っていることは卒論研究です。研究は一筋縄ではいかないことが多く,その度に「なぜだろう」「次はどこを改善しようか」と考えて再び挑戦するといった、研究の奥深さ・楽しさを垣間見ることが出来ました。
本学の応用生物科学科では微生物、動物、植物、食品・醸造といった幅広い分野について学ぶことが出来ます。特に、学生実験で行う生体の解剖や清酒製造は本学科でのみ得ることができる経験です。また,研究室配属後は少人数教育により、教員と学生の距離が近く、より専門的な知識や技術を学ぶことが出来るという特徴もあります。

金子 優斗 Yuto Kaneko

はごろもフーズ 株式会社 総合職
生物資源科学部 応用生物科学科 2023年度卒業

親が転勤族であったことから様々な場所に移り住み、また家族で旅行にいった際には、たくさんの美味しいものを食べさせてもらってきました。こうした経験から「食」に人一倍関心があったため食品業界での就職を目指しました。
就活中は、会社の経営方針や扱う商品など様々な要素を比べていましたが、最終的には社員の方の雰囲気が自分に合っていると直感的に感じた、『はごろもフーズ』に入社を決めました。
応用生物科学科は他の学科と比べ、生物の生命現象について学ぶ機会が多いです。微生物から植物、動物まで様々な分野のエキスパートである先生方から講義を受けることができるため、高校時代「生物」の勉強が一番好きだった自分にとっては、どの講義も刺激的で興味深かったです。さらに、他の先輩のインタビューにもありますが 2 年次の学生実験では清酒の製造実験も行います。他ではほとんど体験することのできない貴重な体験をすることができ、一生の思い出になりました。また応用生物科学科には、対応する単位を必要数取得することで「食品衛生管理者任用資格」「食品衛生監視員任用資格」「毒物劇物取扱責任者任用資格」を取得できるという強みもあります。

唐土 麗希 Reno Karato

日本食研 株式会社 営業職
生物資源科学部 応用生物科学科 2023年度卒業

私は大学入学以前より食べることが好きで食に興味がありました。本学では食品科学研究室に進み、食品衛生や食品科学などの授業や研究を行う中で「食で美味しさを超えた価値を提供したい」と考えるようになりました。食品業界を中心に就職活動を進めていく中で、家庭用・業務用の幅広い商品を取り扱っている点や直接お得意先様と関わる営業スタイルに魅力を感じ、日本食研への入社を決めました。1、2 年生の頃からジョブシャドウイングという会社を見学するイベントに参加し、早い段階から就職について考えられたのは良かったと実感しています。
応用生物科学科では動物・微生物・植物・食品醸造といった幅広い分野を学ぶことができ。授業の度に面白い話やタメになる話が聞けます。授業の合間に秋田の珍名物を教えてくれる先生もいます。学生実験では清酒製造実験が一番印象に残っており、自分でお酒を造れる機会は中々ないためとても興奮したのを覚えています。

齊藤 健 Takeru Saito

敷島製パン 株式会社 生産職
生物資源科学部 応用生物科学科 2023年度卒業

地元(東海地方)の食品業界に就職を希望していたため食品醸造を学べる応用生物科学科を志望しました。応用生物科学科では 1 年次に化学・生物学実験、2 年次に応用生物科学実験があり、学科で行われる幅広い研究に触れ流ことで微生物、植物、動物、食品醸造分野の基礎を学ぶことができたのが良い体験となりました。そうした経験から、生体の仕組みに興味を持ち 3 年次からの卒業研究では動物機能グループで研究を行いました。また応用生物科学科では講義を履修することで得られる資格も幅広くあり、食品業界の就職に役立ったと思います。

名須川 蓮未 Remi Nasukawa

日新製薬 株式会社 品質管理
生物資源科学部 応用生物科学科 2023年度卒業

私は将来、健康や病気の治療に医薬品の面から貢献したいと考え秋田県立大学 応用生物科学科を志望しました。就職先として日新製薬に決めたのは、3 年次の夏に、現地でのインターンシップに参加したことが大きな理由です。実際に業務を体験して社員の方とのお話を通じて、県立大学で学んだ機器分析の知識と経験を活かすことができると考えました。また、社員同士の仲の良さや雰囲気が良かったのも魅力的でした。
在学期間中に最も印象に残ったのが、4 年次の 7 月にモンゴル・韓国・台湾の留学生のサポーターとして、ボランティアに参加したことです。今まで引っ込み思案な性格でしたが、勇気を出して多くのイベントに参加し、留学生との会話を楽しみました。今後、英語や中国語などを通して海外の様々な人と交流したいです。
応用生物科学科は生物学・化学を基本に食品・醸造、微生物、分子生物学などを幅広く学べます。それぞれに関連する授業と実験実習を通して、自分の興味や将来就きたい職業で研究室を選ぶことができます。現在、明確な希望がなくても生物に興味のある方でしたら、応用生物科学科で将来の理想が見えてくるかもしれません。

松浦 陸斗 Rikuto Matsuura

山崎製パン 株式会社 品質管理職
生物資源科学部 応用生物科学科 2023年度卒業

私は大学入学以前から生活に身近な食に興味があり、就職活動も食品業界を中心に行っていました。大学で学んだ知識、在学中に取得した資格などを活かせる仕事に就きたいと考え、かねてより希望していた品質管理職にこだわり就活を行い、日頃から目にする機会が多く馴染み深い商品を取り扱う山崎製パン株式会社から内定を頂き、入社を決めました。
応用生物科学科では、微生物から植物や動物に至るまで幅広く生物を扱い、食品に関する研究にも取り組むことができます。そのため、やりたいことが明確な人もそうでない人も様々なテーマに挑戦でき、卒業後の進路の選択肢を広げられること事が魅力だと思います。
卒業研究では、研究室で新たに学ぶ専門的な知識や技術を活かし、研究課題を解決するための順序の立て方や考え方を学ぶことが出来ました。本学で学んだことは、卒業後にも活かせる経験になったと思います。

藤原 慶人 Keito Fujiwara

秋田県立大学大学院 博士前期課程
生物資源科学部 応用生物科学科 2023年度卒業

私は幼い頃から創薬研究者になりたいと考えていたため、生命科学を学ぶことができる応用生物科学科に進学しました。研究者になるためには大学院進学は必要不可欠のため、大学入学直後から進学することを決めていました。当時は、志望大学院は決まっていませんでしたが、先生方の手厚いサポートや、これまで取り組んできた「癌が転移する機構を解明する」という研究テーマに興味を持ち、さらに深掘りしたいと考え、本学大学院に進学することを決めました。
学部 4 年間を通しては、学生実験で日本酒造りをしたことが印象に残っています。その道に進まない限りお酒を造る機会はないため、とても貴重な経験をさせていただきました。
応用生物科学科では、微生物・植物・動物・食品醸造といった多分野を幅広く学ぶことができます。そのため、最初は興味のなかった分野にも新たな発見をすることで広い視野を持てるところが魅力だと思います。

岩﨑 拓美 Takumi Iwasaki

株式会社 陽進堂 研究開発職
生物資源科学部 応用生物科学科 2020年度卒業/大学院生物資源科学研究科 生物資源科学専攻 博士前期課程 2022年度修了

私は高校生時代から生物学に興味を持ち、生物学を中心に勉強をしていきたいと考えて秋田県立大学に進学しました。本学の応用生物科学科では生物学を食品・醸造、微生物、動物、植物といった幅広い視点から勉強することができ、自分が将来なりたい職業と照らし合わせながら勉強に集中できます。さらに少人数教育のため、「学生と教員の距離が近い」「高性能な実験機器が自由に使える」といった他の大学には無い特徴があります。学部時代には私も手厚いサポートを受けながら勉強や研究活動ができ、さらに深く研究と向き合うために秋田県立大学大学院に進学を決めました。そうした環境で研究活動をしていく中で、私は医薬品に携わる職業に就きたいと考えて製薬企業の研究開発職を志望して陽進堂さまに内定を頂きました。
学部の 4 年間・修士課程の 2 年間を過ごす中で、学生としての活動・研究活動・サークル・バイトを通じてたくさんの友人ができ、多くの信頼できる先輩・後輩に出会いました。振り返るとあらためて多くの事を経験し、学べることが出来た 6 年間だったと思います。

高橋 りりか Ririka Takahashi

秋田県立大学大学院 博士前期課程
生物資源科学部 応用生物科学科 2022年度卒業

大学入学後、研究への興味から大学院進学を考えていました。1年生では、後に卒業研究でお世話になる研究室で癌細胞の培養法や癌転移の分子機構を学びました。2 年生ではさらに自主研究制度を利用して体内の情報伝達を担う神経ペプチドが癌に及ぼす影響をテーマに研究を始める予定でしたが、大学のコロナ対策で中止となってしまいました。研究室配属後は上記テーマで研究を進めてきましたが、分子レベルで深く掘り下げたいと思い、本学大学院への進学を決めました。
本学は比較的少人数で、先生との距離が近く、研究室に出入りすることで講義外でも専門的な知識や実験手法を学ぶことができました。また、コロナによる遠隔授業の期間はわずか3か月で、対面での講義や実験を行うこともできました。
本学科では、カエルの解剖やジベレリン抽出、キノコの培養、日本酒醸造などの学生実験を通して、動物・植物・微生物・食品醸造の幅広い知識とそれに伴う実験手法を学ぶことができます。そのため、生物や化学が好きで、大学ではより 幅広い分野を専門的に学びたいという方にお勧めです。

佐々木 和香 Nodoka Sasaki

秋田県庁 食品衛生職
生物資源科学部 応用生物科学科 2022年度卒業

私が県職員を就職先として選んだ理由は、大学で学んだ知識や資格を生かし、秋田の地元で皆様の健康的な生活を支えていきたいと考えたからです。また食品衛生職については授業と実習で食品について学ぶ中で、食品の安全性に興味を持ったためです。
学生生活で最も印象に残ったことは、学生実験です。1 年次後期から始まる学生実験では、数多くの基礎的な実験方法について学びました。いくつものレポートの作成は大変でしたが、同時に実験を通してこれまで理解できなかったことが理解できるようになっていく楽しさを感じました。
応用生物科学科の大きな魅力は、生物に関連することを様々な角度から学び、研究することが可能な点です。動物・植物・微生物・食品に関する各分野のエキスパートである先生が揃っているため、自分のやってみたいことを、その分野に精通する先生の元で研究し、学ぶことが出来ます。

荒屋 未友来 Miyuki Araya

山崎製パン株式会社
生物資源科学部 応用生物科学科 2022年度卒業

高校生の頃から生活の中で身近である食に興味があり、本学では食品科学研究室に進みました。大学での授業や研究を進める中で、より食品系の企業に就きたい思いが強くなり、就職活動も食品企業を中心に行いました。多くの方の笑顔と健康に貢献したいと思い、沢山の方が手に取りやすく幅広い商品を取り扱っている山崎製パンを選びました。また、就職後、本学での食品化学・食品製造学など食品分野の学びはもちろん、微生物学や食品衛生学など衛生に関する学びも活かせる点も就職先を決めた理由のひとつです。
大学では、サークル活動が印象に残っています。秋田でしか経験できないことがしたいと思い竿燈会に入りましたが、竿燈祭りは自分にとって学びが多く、とても貴重な経験であり思い出となりました。また、学生実験で行った清酒製造実験も印象に残っています。製麹や醪の仕込みを自ら行う醸造の実験は、応用生物科学科の特徴だと思います。

高杉 和泉 Izumi Takasugi

キョーリン製薬グループ工場株式会社 品質管理職
生物資源科学部 応用生物科学科 2022年度卒業

大学入学以前から医薬品に携わりたいと考えていたこと、大学で学んだ知識を活かせること、この 2 つを軸に就職活動を行い、キョーリン製薬グループ工場に入社を決めました。入社後は、製品や原材料の分析を通じて安全性を保証することで、誰もが安心して使える医薬品の供給に貢献していきたいです。
学生生活で印象に残っていることは,学生実験です。応用生物科学科では微生物,動物,植物,食品といった幅広い分野について学ぶことができます。そのため学生実験においても種々の試料を扱ったため、様々な実験手技について学ぶことができました。ここで身につけた知識と経験は、今後大いに役に立つと思います。

安達 美喜 Adachi Miki

株式会社三和化学研究所 研究職
生物資源科学部 応用生物科学科 2019年度卒業/大学院生物資源科学研究科 生物資源科学専攻 博士前期課程 2021年度修了

私は大学入学以前より研究職を目指していましたが、業界は特定していませんでした。本学の応用生物科学科では生物、化学を中心に食品、 醸造、微生物など幅広く学ぶことが可能なうえに、その中から自分の興味や将来就きたい職業によって研究室を選ぶことができます。 私は、学部時代の講義や実習から遺伝子や生体内の出来事に興味を持ち分子生物学系の研究室に進み、タンパク質の機能について研究をしていました。 研究を進める中で、人の病気の痛みや苦しみを少しでも軽減できる製品に関わる仕事がしたいと思い、製薬メーカーの研究職を志望しました。
本学では、先生に対する生徒数が比較的少ないため、手厚い指導とサポートを受けることができます。また、サークル数も多いため、 サークルを通して多くの友人と関わることでコミュニケーション能力を養うことができます。学部と大学院を通しての 6 年間は、多くのことを学び、 経験し、吸収した非常に代えがたい時間だったと感じています。

丸目 浩太郎 Marume Kotaro

三菱化工機株式会社 技術系総合職
生物資源科学部 応用生物科学科 2019年度卒業/大学院生物資源科学研究科 生物資源科学専攻 博士前期課程 2021年度修了

私は、学部、修士課程を通してバイオマス(エネルギーや物質に再生が可能な、動植物から生まれた有機性の資源)を有効利用するための研究を行いました。 就職先は、これまで学んだ技術・知識を活かすことを目標とし、下水の処理過程で発生するバイオガスや水素発生装置で発生するCO2をリサイクルしてエネルギーを 得る技術の開発に長けている三菱化工機へ入社を決めました。
本学で印象的だったのは、卒論・修論研究で、核酸やタンパク質を扱い、バイオテクノロジーの最前線に触れることができたことです。 また、充実した設備を少人数で使用することができるため、非常に恵まれた環境であったと思います。
本学の応用生物科学科は、化学と生物学を基礎としたバイオサイエンスを理解し、人類にとって有用な「バイオテクノロジー」として応用するための研究ができることや、 それを明確な研究の目標として意識することができることが特徴だと思います。

細川 由惟音 Hosokawa Yuine

一般財団法人青森県薬剤師会食と水の検査センター 検査員
生物資源科学部 応用生物科学科 2021年度卒業

私は高校の生物の授業がとても好きで、もっと生物の世界を知りたいと思い秋田県立大学 応用生物科学科に入学しました。 授業は分子生物学、醸造学、食品科学など、分野別に細かく分けられており、高校時代の何倍も詳しく学ぶことができ、幅広い知識と技術を身につきました。 就職活動では大学の講義、卒業研究、学生実験で学んだ知識を活かせる仕事を目指して活動し、『食と水の検査センター』に決まりました。
応用生物科学科で印象に残ったのは卒論です。卒業研究で予想通りの結果が「出たもの」「出ないもの」と様々ありましたが、卒業研究を通して私は実験の組み立て方、 専門分野の解析方法、などを学ました。卒業研究で得た経験は新しい職場でも活かせると思います。また、これまでの4年間、毎日楽しい学生生活を送ることができたのは、 愉快な友人達に恵まれたおかげです。友人との出会いは私の大学生活に大きな価値を与えてくれました。
応用生物科学科では実験室内で行う研究が多いので、室内での実験に没頭したい方にお勧めです。

梅津 光 Umetsu Hikari

三和油脂株式会社 製造部研究課
生物資源科学部 応用生物科学科 2021年度卒業

私は高校時代の化学実験から研究や開発に興味を持つようになりました。その後、大学の実習で多くの研究分野を体験し、 特に実際に米を発酵させて日本酒を造るという経験から、食品分野の研究に関わる職業に就きたいと強く思うようになりました。 三和油脂株式会社に入社後は、主にこめ油精製に伴い発生する副産物を活用した画期的な新製品の研究・開発に携わり、地域の活性化に貢献したいと考えています。
応用生物科学科の魅力は、微生物・植物・動物・食品・醸造と多彩な研究分野の先生が集まっており、それらの分野の知識やスキルを幅広く学べることです。 特に学生実習では、短い期間で様々な生体試料・食品試料を扱うため、いつも新鮮な気持ちで実験に臨めました。学科の友人達と学んだ多角的な知識・経験は、 今後の仕事や社会人生活において強い支えになってくれると思います。

北西 加怜 Kitanishi Karen

武州製薬株式会社 品質管理
生物資源科学部 応用生物科学科 2021年度卒業

大学で学んだ機器分析や品質科学等の知識を活かし、多くの人の健康に貢献したいと思い、食品や製薬会社を中心に就職活動しました。 武州製薬は、国内外の製薬メーカーから医薬品を受託製造している企業で、幅広い製品に携われるところが魅力です。 また、面接を通して社員の人柄や会社の雰囲気に惹かれ、この企業で働き自分の思いを実現させたいと考えて就職を決めました。
大学在学中で印象に残ったことは、サークル活動です。お料理同好会の会員として、大学祭で鍋企画に参加しました。 当日は様々な方が参加するため、老若男女問わず美味しいと思ってもらえるよう何度も試作会を行いました。 当日は、美味しかったと声をかけていただいたこともあり、良い思い出となりました。
応用生物科学科では、動物・微生物・植物・食品醸造といった幅広い分野を学ぶことができ、卒論の研究分野、その後の就職業界について余裕をもって考えられます。 また、醸造メーカーや製薬会社の訪問イベントなどは、本学科ならではの経験でした。

柳沢 光玲 Yanagisawa Mirei

大信州酒造株式会社 清酒製造従事者
生物資源科学部 応用生物科学科 2021年度卒業

日本酒に関わる仕事に就くため日本酒に関する研究を行っている本学を志望しました。在学中に、基本的な発酵の知識や日本酒醸造に関わる知識を学び、 より一層、日本酒製造に就きたい気持ちが強くなりました。就職先に大信州酒造を選んだ理由は、地元で自分が一番美味しいと思える日本酒を造っているからです。
応用生物科学科で強く印象に残ったのは日本酒『究』の製造です。大学入学後に学生が主体となり『究』という日本酒を造っていることを知り、そのメンバーになり、 原料米の生産から販売までの清酒製造に関わる一連の流れを学びました。製造に関する厳しさ、現場の責任感、日本酒が完成した時の達成感は、 将来の自分の方向性を決める大きなモチベーションに繋がったと思います。何よりも実際に飲んでいただいた人からの声は代えがたい経験となりました。
応用生物科学科では、発酵、微生物、有機化学、生体の代謝、公衆衛生、について深く学ぶことができました。大学で身につけた知識は、将来、 日本酒を造っていく中で伝統的な酒造りに、理論に基づいた新工程を組み入れるのに役立つと期待しています。

プロフィール画像

森谷 歩香 Moriya Ayuka

株式会社アイビー化粧品 開発生産本部
生物資源科学部 応用生物科学科 2015年度卒業/大学院・生物資源科学研究科 生物資源科学専攻 2017年度修了/山形県/寒河江高校出身

化粧品を通じてすべての人を幸せにする

化粧品や健康食品の開発業務に携わっています。製品のコンセプト提案から処方開発や品質確認試験など幅広い業務を担当しています。アイビー化粧品は、製品の企画・研究開発・製造を自社で一貫して行い、販売会社を通じて製品をお客様に届けています。そのため、お客様の生の声をお聞きして、よりお客様が求めている製品を開発できると感じています。
学生時代は、グアム大学語学研修に参加しました。現地の方々の失敗を恐れず挑戦する姿、自信をもって夢を語る姿を見て、“自分自身も変わりたい”と強く感じました。自分の英語が通じたときには感動したことも強く印象に残っています。その時の経験が、現在の化粧品の研究者として、何事にも果敢に挑戦する積極性と前向きな姿勢に繋がっています。
「化粧品を通じてすべての人を幸せにする」という高校時代からの夢を実現するためにも、化粧品の処方開発に関する知識・経験はもちろん、化粧品による心理的作用やマーケティングなど幅広い知識を身に着け、柔軟な発想ができる研究者を目指したいと思います。

プロフィール画像

鈴木 真 Suzuki Makoto

株式会社伊藤園 品質管理二部二課
生物資源科学部 応用生物科学科 2015年度卒業

授業内容の多くが仕事に直結していると感じます

現在は、原材料の残留農薬分析、ご指摘品の原因追究や新製品の栄養成分表示項目の確認等の業務を担当しています。大学の授業内容の多くが仕事に直結していると感じ、特に研究室で学んだ機器分析法や食品成分量の計算は日々の業務に大変役立っています。
秋田県立大学の魅力は学生が積極的に研究できる環境が整っていることです。1年次から始めることができる学生自主研究制度では、学生発のテーマを通して、担当教員が研究方法などを丁寧に教えてくれます。さらに内容によっては学外での発表も可能です。また、学生時代はおよそ10個ものサークルに在籍していましたが、それは自由度が高い秋田県立大学だからこそできる生活だと思います。将来的には分析のスペシャリストになることを目標に、新しい分析法の確立や元分析法の簡易化、危険な試薬の使用頻度の削減ができないかと考えています。