除雪ボランティア(3月1日,鳥海りんどう畑)
3月に入りすっかり春の陽射しですが,降り積った雪が大量に残っています.

スコップレンジャーによる除雪ボランティアも今回で4回目.
春休み中にもかかわらず,23名の隊員が集結しました.

今回の任務は鳥海りんどう畑の除雪でした.
2メートル級の雪が相手となりました.



本荘キャンパスからバスに揺られること30分,鳥海山麓の猿倉地区に到着しました.
ここからは大型バスは入れないので,由利本荘市が用意してくれた小型バスに乗り換えます.



青い空と白い雪の銀世界.



これだけ積っても倒壊しない.
古民家ですが,素晴らしい建築技術だと関心しました.
でも今回は民家の除雪ではありません.
一面に広がるりんどう畑に移動しました.



雪の上から顔を出しているのが,りんどうを植えるための鉄枠になります.
この鉄枠は約2メートルありますが,これだけしか見えていません.
凄まじい積雪量です.
でもこの程度であれば問題ないそうです.
場所によってはこの鉄枠がすっぽりと埋もれているようです.
今回の任務はこの枠を掘り起こすことです.



ここが現場です.
この下に埋まっています.



これを丁寧に掘り起こします.
機械では到底無理な作業です.



スコップを入れて,雪の中に埋もれている枠を見つけます.
必ずしも等間隔に並んでいるわけではありません.
当たりをつけて掘り進めなければなりません.
金属探知機が欲しいところですが,今回は野生の勘に頼りました.



これくらい掘り起こします.
こうしておけば,春先の雪が融けた時に,鉄枠が崩壊しないで済むそうです.



人海戦術は凄まじいです.
機械に頼らず体を使うことが,究極の省エネでしょう.



11時に休憩があり,お茶と缶コーヒーが支給されました.



休憩の後もひたすら掘り起こします.



天気が良くて作業をしていると汗ばむくらいでした.
雪の照り返しもきつく,日焼けしました.



ビニールハウスは早期栽培用だそうです.
既に苗の作付けが行われていました.



お昼は公民館に戻ってお弁当.
畳の部屋は落ち着きます.
宴会のように話が弾んでいました.



作業にも慣れて,午後からは余裕が出てきました.
気持ちの余裕は遊び心を生みます.



頭出しするだけ十分なのですが,地表を目指して掘り進んでいます.



こんなに掘って大丈夫なのでしょうか.



横にも掘り進み,どうやら隣の穴まで貫通したようです.



通り抜けることができましたが,この瞬間に崩れれば生き埋めでしょう.



冬眠から覚めたアライグマ.



午後2時半に任務完了となりました.



鳥海山麓の猿倉地区は,夏季に冷涼な鳥海山麓の気象と立地条件を活かして,りんどうの栽培が盛んです.
近年では,鳥海りんどうとしてブランド化されています.
現在のところ県内では唯一の産地となっていますが,県北の藤里町でも栽培を試みているようです.
鳥海りんどうは,鳥海山の冷気をたっぷりと吸い込み,色鮮やかな花に仕上がるのが特徴だそうです.

りんどうは漢字で「竜胆」と書き,根の味が竜の肝のように苦いことから名付けられたと辞典に載っていました.

この雪が完全に融ける4月下旬頃に,苗植えが始まります.
夏に向かってぐいぐいと生育し,鉄枠に沿って1メートル半くらいになるそうです.
この鉄枠があるため,りんどうは曲がらずに伸びることができます.
そしてお盆前に出荷の最盛期を迎えます.

次は収穫期の夏に来てみたいです.
出荷前は大忙しになるそうなので,ボランティア大募集とのことです.

豊穣な大地と豊かな自然に囲まれた由利本荘市は魅力がたくさん詰まっています.
由利本荘市は県内最大の市町村で,面積は神奈川県の半分くらいあります.
キャンパスから少し足を踏み出せば,様々な世界が待っています.
人工物に囲まれた場所だけでなく,山に,川に,海に出かけましょう!

| スコップレンジャー | 09:21 | comments (x) | trackback (x) |

  
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