当センターが開発した「データ管理システム」(下図)は、全国の受託解析を希望するユーザーが、インターネットを介して自分のコンピュータ端末からセンターのサーバにアクセスして、解析を委託するとともに結果を生データで入手し、即データ解析ができる仕組みです。なお、データの機密保持の観点から、ユーザーは登録時に取得するIDとパスワードを使用してアクセスすることとなっており、利便性とセキュリティーを備えたものとして評価されています。
当センターにおけるDNAの塩基配列の解析は、DNAポリメラーゼの特性を利用した「ジデオキシ法」を用いており、その原理は下図の通りです。
当センターでは、4種類のサンプル(1.大腸菌、2.未精製PCR産物、3.精製済みDNA[例:プラスミド、PCR産物]、4.シーケンス反応済みサンプル)を受け付けており、少数(1サンプル)でも大量解析(1000サンプル以上)でも可能です。また、蓄積されたノウハウで様々な難読テンプレート(例えば、Gateway system (Invitrogen社)のベクター、GCリッチ、PCR産物、Fosmid/Bacクローン)にも対応できます。
サンプル到着後、約1〜3日でデータを返送いたします。また、独自に考案したデータ品質を示す数値(QV)を算出しております。
データ品質が悪かった場合(QV<0の場合)、再解析のご希望を選択できます。
以下に解析経費の計算方法について例を示します。
【基本解析コース】
精製DNA (プラスミドDNA、精製済みPCR産物など)
その他のサンプル ▶︎⑴ 大腸菌から ⑵ 未精製PCR産物から ⑶ シークエンス反応済みから
例)解析経費の計算方法
再解析の希望 | 初回解析の成績 | 再解析の成績 | 解析経費 |
無し |
QV ≧ 0⊕ | − | 解析料金×1 |
QV < 0⊖ | − | 解析料金×0.5 | |
有り |
QV ≧ 0⊕ | − | 解析料金×1 |
QV < 0⊖ | QV ≧ 0⊕ | 解析料金×1.5 (初回分 解析料金×0.5+再解析 分解析料金×1) |
|
QV < 0⊖ | QV < 0⊖ | 解析料金×1.5 (初回分 解析料金×0.5+再解析 分解析料金×1) |
バイオテクノロジーセンターでは、各シークエンス解析結果の品質を示す値としてQVを採用し、QVの段階に応じたデータの信頼性を評価して、結果をユーザーにお知らせします。QVは、データ品質の確認を容易にし、迅速で正確なデータの返却を可能にしています。
【主要設備・機器】