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DNAとは

DNAは2本鎖のはしごがねじれてできています。このはしごの横木の部分を右図のように、4つの塩基、アデニン(A)、チミン(T)、シトシン(C)、グアニン(G)が形作っています。Aはもう一方の鎖のTと、CはGと水素結合により対合しています。これらの塩基対は、相補的で、2本の鎖の塩基配列を規定し、これら4塩基の配列順序が生物の設計図(遺伝情報)になります。数万にも及ぶ多数の遺伝子は長いひも状のDNA分子の中に飛び飛びに配置されています。あらゆる生命現象のもととなる遺伝情報を読み解くことがとても重要であることは容易に想像できます。つい最近、ヒトゲノム、イネゲノムの解読のように世界規模で行われたプロジェクトが完成したことで、ヒトやイネの遺伝情報のもとになっている基礎情報(DNAの塩基配列)が全て明らかにされ、大きな話題となりました。基礎情報が明らかにされたことは、遺伝子の機能を解明する上で大きな助けになりますが、DNAの情報はあくまで一種の暗号に過ぎず、遺伝子がどのような働きをするか、どのような機能を持つタンパク質をコードするのか、遺伝子の発現はどのような仕組みで制御されているのかなどを明らかにするのが、今後の生命科学研究の大きな目標となります。こうした研究や解明された遺伝子の機能を利用する上で、DNAの塩基配列は最も基本的で重要な情報となります。 バイオテクノロジーセンターでは、DNAの塩基配列をジデオキシ法と呼ばれる方法で、DNAシーケンサーという機械を使って決めています。

DNA解説図