ジャンル別講師の詳細プロフィール
哺乳動物(ウシ・ブタ・マウス・ヒト)を対象とした動物生殖科学
学部担当科目 畜産学概論、動物生命機 能調節利用学
大学院担当科目 動物の分子科学
卵巣内に眠る未成熟卵子を有効活用した効率的な子牛生産技術の確立をめざしています。
そのために、
①卵巣内卵子の発育・成熟に関する研究
②体外受精卵の発生(発育)に関する研究
③受胎率を高めるための母牛の繁殖管理に関する研究
などの研究に日々励んでいます。
哺乳動物の卵子・受精卵の培養
受精卵の体外培養、繁殖管理に関する研究(ウシ・マウス)
〔研究内容に関連する高校の授業科目〕
普通科等:生物
農業高校等:畜産、動物バイオテクノロジー
優良な家畜を効率良く生産するために、雌の遺伝資源である「卵子」に着目した研究を行っています。秋田県では年間2000頭ほどの雌牛が肉用として屠殺されていますが、卵子が保存されている卵巣は食用になることはなく、全て廃棄されています。牛の卵巣内には十数万個という大量の卵子が眠っていますが、家畜の雌牛が一生に産む子牛はせいぜい10頭ほど。つまり、ほとんどの卵子は利用されることなく、卵巣とともに廃棄されていることになります。雄の遺伝資源である精子は「人工授精」という技術によって、既に子牛生産に有効活用することができていますが、卵巣内卵子を有効活用する技術は未だ確立されていません。そのような技術が確立できれば、優秀な遺伝子を受け継ぐ多くの子牛を効率良く、低コストで、より安全に誕生させることも夢ではありません。そこで、私は、卵巣内に眠るこれらの大量の卵子を有効活用した家畜生産システムを構築するために、①卵巣内卵子(卵胞)の活性化、発育に関する研究、②体外受精卵の品質向上に関する研究、③雌家畜の妊孕性、繁殖管理に関する研究、などの研究に日々励んでいます。将来的には、家畜生産のみならず、絶滅危惧種の保護、さらにはヒトの不妊治療にもつながる研究であると考えています。