秋田県立大学 地域連携・研究推進センターHOME研究紹介

水環境の金属元素循環に関与する微生物機能の解析と
環境・資源技術の開発

生物環境科学科 教授 宮田 直幸

今進めていること

 水環境中には金属元素を代謝する多様な微生物が棲息し、金属元素の循環に重要な役割を果たしています。私は河川や湖沼の鉄・マンガン等金属循環に微生物がどのように関わっているのか、生態や機能を研究しています。水環境中の金属元素の動態と微生物の機能を調べ、効果的な水質管理手法や水環境保全技術の提案につなげて行きたいと考えています。
 また最近では、廃水や廃棄物からレアメタル等の有用金属を回収、再資源化する機運が高まっています。水環境の金属元素循環に関与する微生物を利用した、省エネルギーの有用金属回収プロセスの開発も進めています。

少々詳しく言うと・・・

【酸性河川(秋田県)の金属動態と水質管理手法の構築】 鉄イオン等の金属動態と好酸性鉄酸化菌の関わりについて解析するとともに、流域の適切な水質管理手法について検討しています。
【湖沼低層部でのマンガン循環と底層部環境の質的評価】 琵琶湖底層部でのマンガン酸化物粒子の微生物生成機構を解析し、現在の底層部がどのような環境にあるのか解明しようとしています。
【金属代謝微生物を利用した廃棄物等からの有用金属回収】 マンガン酸化菌を利用した微量金属イオンの高効率回収、好酸性鉄酸化菌を利用した廃基板等のバイオリーチング技術について研究を進めています。

ここまで到達したい!

 生物圏における物質循環システムは、微生物や植物のもつ多様な生物反応(酸化還元・変換・分解・吸収)により成り立っています。特に、水環境中で種々の金属元素が生物とどのように相互作用しながら循環しているのかを明らかにし、その相互作用を上手く活用することにより新しい水質浄化や資源回収技術を開発したいと考えています。

おまけの一言

 環境中の物質循環にはまだ知られていない数多くの生物機能が関わっていることでしょう。フィールドでの調査とラボ実験を上手く組み合わせながら、研究課題に取り組んでいきたいと考えています。