秋田県立大学 地域連携・研究推進センターHOME研究紹介

身近な森林資源を活用した
木の文化の継承と創成
そして信頼性設計

木材高度加工研究所 教授 中村 昇

今進めていること

身近に存在する森林資源を活用して、古来育んできた木の文化を継承するとともに、新たな木の文化を創成すること。

少々詳しく言うと・・・

わが国は照葉樹林の文化と言われ、豊かな森林を育み様々なものに木材を利用してきたが、現在木材の自給率は20%程度である。適切な管理がなされない人工林は、土砂崩れや水源涵養能力の減少を引き起こす。今後日本の人口は減少し、2030年には約1億人を割り、2100年には4千万人を下回ると予測されている。森林管理を担う山村の人口減少は激しく、このままでは森林が荒廃してしまう。地域における環境や生態を維持するとともに、山村社会が活性化する経済環境も必要であり、身近な資源を身近で活用する仕組みをつくること。

ここまで到達したい!

身近な森林資源を木造住宅に利用するために、木材が生産される森林から活用される都市へ、木材資源がスムーズに流通し、利用最終段階としてエネルギー利用され、最終的にCO2 が森林で吸収されるシステムを構築する。

おまけの一言

木材は生物材料であり、植物細胞の集まりである。一方金属は原子の集まりであり、木材に比べ材質ははるかに均一である。木材は樹種や環境により、材質の変動が大きく、このような材料を構造材として、また内装材として適切に設計するためには、確率・統計に基づいた設計法が最適である。それが信頼性設計法であり、ヨーロッパや北米、オセアニアでは既に建築基準法に取り入れられている。わが国でも、いずれ近いうちに基準法に取り入れらであろう。木質構造における信頼性設計の第一人者と自負している。