Fluid Systems Engineering Laboratory
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膜翅目(ハチ目)昆虫の前翅

 昆虫の翅は種類によって,大きさ,形状,翅脈などが異なる.空を飛ぶ昆虫は,自身の翅をはばたいて航空力学的な力を発生して体を空中に持ち上げる.そのため,昆虫の翅を調べると飛翔のためのいろいろな工夫が明らかとなる.研究者は様々な方法で昆虫の翅を調べる.ここでは,写真用引き伸ばし器を用い,昆虫の翅をフィルムに見たたて,それを印画紙に焼き付けた写真を示す.写真は上から,オオスズメバチ,キアシナガバチ,スズバチの前翅を示している.
 写真において最も上を横に走っている翅脈が前縁脈,その下の翅脈が亜前縁脈と呼ばれるものである.肉眼では良くわからないが,このような写真にすると,脈が途中で切れていたり,細くなったりしているのが明らかである.すなわち,これらのハチは飛翔において,翅のその部分を変形しやすいように工夫しているのである.
 また,膜翅目昆虫の後翅には鉤のようなフックがあり前翅に掛けて連結している.ハチを捕まえて前翅の先端を持ち上下に動かしてみると,フック部分はするすると動くが,前後の翅を引き離そうとすると少し力が必要となる.この仕組みは航空機の高揚力装置としてのフラップと同じであり,後翅を曲げて全体としての翼キャンバを大きくして揚力係数を高めたりする.
 このように,実際の昆虫の翅の観察はいろいろなことを教えてくれる.



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Last updated: April 24, 2006

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